マツダ アテンザ 試乗レポート

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“Zoom-Zoom”第2波の溢れる魅力

アテンザの欧州でのネーミングは「マツダ6」で、特にドイツでの人気が高い。アテンザは、再生を目指すマツダが作り上げた渾身の作品で、“Zoom-Zoom”の第一弾でもあった。

第二世代となったアテンザで“Zoom-Zoom”も第二段階に進んだが、初代は「クイックでスポーティ」という、このクラスのセダン/ワゴンにも魅力溢れる走りを提案したが、新型ではそこに成熟を加え、グローバルカーに仕上げたことがポイントだ。

アテンザが属するCDセグメントのユーザーは、クルマに移動する手段以上のものを求めるが、アテンザの訴求ポイントもまさにそこにあり、アテンザらしさの具体化に力を注いでいる。ボディは従来型より一回りサイズアップされているが、取り回しの点では従来型と引けをとらない。ラインナップは、4ドアセダンと5ドアハッチバック、それにワゴンと従来と変わらず、エンジンもリファインされた4気筒の2.5Lと2.0Lの2種類から構成されている。

新“Zoom-Zoom”はダイナミックデザイン

マツダの躍動感あるデザインは定評がある。初代は、風に逆らわない伸びやかな曲面が特徴だったが、新型はさらに磨きをかけている。写真で見ると新型との違いが判りにくいが、実物ははるかにダイナミックで見応えがある。

大きく張りだしたフロントホイールアーチに切り詰められたリアオーバーハングを特徴として、フロントからリアまで流れるようにデザインされたルーフラインはアテンザらしさの象徴だ。フロントは力強く、リアは美しくまとめられており、コンビネーションランプは上質感を出している。

インテリアも一貫性のあるまとまったデザインで、使い勝手も優れている。スイッチ一つとっても節度を持って作動するところはマツダのこだわりだ。細部にわたってデザインされたインテリアはパッセンジャーが日ごろ接するインターフェイスだけに好ましい。機能を優先して、マツダらしい清潔感のあるインテリアに仕上がっている。

飛躍した静粛面や、成熟した運動性能に評価

最初に気づかされるのは静粛性や振動などへの改善だ。従来型では、パンチはあるが4000回転を超えると俄然やかましくなるエンジン、後席から入る大きなロードノイズなどは、このクラスとして標準以下と言わざるを得なかった。だが、新型は大幅に改善され、「ホ~、静かになったな」と嘆息するほどになった。また、エンジン振動もエンジンマウントの改良でよく抑えられて、振動は殆ど感じられなくなった。

一方、乗り心地は安定性を落とさないために標準よりは結構硬めに設定されている。初代アテンザはクイックさを出すためにリアを固めていたが、反動で乗り心地はソフトとは行かなかった。新型ではその方向性を維持したまま、欧州車流のシャシーとタイヤにゴム一枚かましたようなダンピングの効きで長距離でも乗員の疲労は少ない。

初代は結構センシティブだった走行性に対し、新型アテンザはさらにハンドリングの直進安定性と応答性が向上しており、成熟された運動性能を手に入れている。

“Zoom-Zoom”の進化には目を見張るものがある

アテンザはマツダの“Zoom-Zoom”をきちんと継承して、フラッグシップとしての役割を十分果たしている。現在のマツダらしさとは、走りの質の高さであり、このDNAはロードスターに言うに及ばず、デミオからアテンザまで一本筋が通っているところが素晴らしい。オーナーとして付き合っても飽きのこない相棒になるだろう。

マツダらしさはいたるところにある。例えばカラクリの伝統はワゴンのトノーボードにもあり、なかなかのグッドアイデアだ。

また安全面では、ステアリングホイールに組み込まれたマツダ版I-DRIVEの発展系CF-NET(オーディオや空調、ナビのコントロールをスイッチ一つで行なえる)やレーダークルーズコントロール、あるいは、死角に入った斜め後方のクルマの存在を知らせるリアビークルモニタリングシステムなど、安全技術の追及も怠らない。

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日下部 保雄
筆者日下部 保雄

大学卒業後、モータージャーナリズムの世界へ入り、自動車専門誌をはじめ各媒体に新車の試乗レポートやコラムを寄稿。最近では、雑誌媒体のほかにFMラジオやインターネット自動車情報サイトでも活躍。記事一覧を見る

樺田 卓也 (MOTA編集長)
監修者樺田 卓也 (MOTA編集長)

自動車業界歴25年。自動車に関わるリテール営業からサービス・商品企画などに長らく従事。昨今の自動車販売業界に精通し、売れ筋の車について豊富な知識を持つ。車を買う人・車を売る人、双方の視点を柔軟に持つ強力なブレイン。ユーザーにとって価値があるコンテンツ・サービスを提供することをモットーとしている。

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