【義務化はいつから?】意外と知らない高齢者マーク・もみじマークまとめ【どこで買える?】

  • 筆者: MOTA(モータ)編集部
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免許取得1年以内の人が運転時に装着が義務付けられているのが初心者マークですが、70歳以上の高齢者がつけた方が良いとされる「高齢者マーク(もみじマーク)」というものがあります。

当記事では、高齢者マークの使用年齢から、未使用時の罰則の有無、入手場所まで徹底解説します。

目次[開く][閉じる]
  1. 何歳から高齢者マーク・もみじマークを付けるべき?|義務化はいつから?
  2. 高齢者マーク・もみじマークを取り付ける位置
  3. 高齢者マーク・もみじマークを付けなかった場合の罰則は?
  4. もみじマークからクローバーマーク(高齢者マーク)になった理由
  5. 高齢者マークを入手できる場所
  6. 「表示マーク」が、互いが互いを思いやるツールに

何歳から高齢者マーク・もみじマークを付けるべき?|義務化はいつから?

2023年現在では、普通自動車を運転することができる運転免許をもっていて、運転する機会がある70歳以上の運転者に対して、高齢者マーク(高齢運転者標識)は、道路交通法では表示する努力をするよう記されています。

高齢者マークが誕生した1997年当時は努力義務とされる年齢は75歳以上とされていましたが、2002年に70歳以上に引き下げられました。それに伴い、75歳以上は表示義務とされています。

義務化は当面の間なし! 70歳以上のドライバーは高齢者マーク表示の努力義務あり

2008年には高齢者マークを義務化するという動きもありました。しかし、批判があったため、2009年から表示は努力義務とされています。当面の間、義務化はしないとのことなので、しばらくは努力義務だと認識していて問題ないでしょう。

そのため、高齢者マークは必ずしも表示していなくても罰則はありません。表示するかどうかは、ドライバー本人に任されています。

表示対象者は「年齢が70歳以上の人で、高齢によって生じる、反射神経の鈍化、視力や聴力の低下といった、身体機能の低下が車を運転する際に影響を及ぼすおそれがある人」です。

長年運転をしていて運転技術の高い方であっても、年齢が高くなると判断力や身体能力が徐々に衰えてくることから、以前のように運転することが難しくなってきます。

このような場合に高齢者マークを車につけることで、他の車に「高齢者が運転している」ことを知らせることができ、高齢者に配慮した運転をしてもらいやすくなります。

一度デザインが変更されたもみじマーク

1997年から2011年まで使われていた高齢者マークは、黄色と橙色の2色で水滴なような形をしたデザインが採用されていました。

一般的には、初心者マークの通称「若葉マーク」に対して、水滴のような形をした高齢者マークは葉っぱのような形にも見ることができ、色合いが紅葉していることから、通称「もみじマーク」とも呼ばれていました。

しかし、初心者マークを意味する若葉マークとは対照的な色合いであることから「枯葉マーク」と批判されることもあったため、2011年2月1日から、四つ葉のクローバーをモチーフにデザインを一新。こちらは「クローバーマーク」とも呼ばれています。

変更前のもみじマークと呼ばれていた高齢者マークも今でも使用可能なので、現在の高齢者マークはもみじ型の旧デザインと、四つ葉のクローバー型の新デザインの2つが存在しています。

高齢者マークの種類
1997年〜2023年現在もみじマーク
2011年〜2023年現在クローバーマーク

高齢者マーク・もみじマークを取り付ける位置

高齢者マークを貼る位置
場所車の前後
高さ地上40〜120cmの間

高齢者マーク(高齢運転者標識)を表示させる位置は、周囲の車の運転者が見やすいように表示する位置が推奨されています。

車体の前面に1枚、後面に1枚、地上0.4メートル以上、1.2メートル以下の位置に表示するよう推奨されています。

表示する位置が推奨されている数字よりもずれていたり、見えにくい位置に表示されていたりしても違反になるわけではありませんが、周囲のドライバーにわかりやすいように表示することは、安全運転にもつながる大切なポイントです。

高齢者マーク・もみじマークを付けなかった場合の罰則は?

高齢者マークを付けなくても罰則はない

1997年10月30日、道路交通改正によって、75歳以上を対象に、高齢者マークを表示することを努めるように努力義務として定められました。

2002年6月1日、再び道路交通改正により、75歳以上から70歳以上に引き下げられました。70歳以上の運転者は、高齢者マークは表示するよう努めるようにとされています。しかし、あくまで努力義務で表示しなくても罰則にはなりません。

ちなみに、自動車運転免許を受けた期間が通算して1年に達しない人が対象となっている、初心者マーク(初心運転者標識)を表示していない場合は、道路交通違反となります。反則金は4000円で行政処分点数は1点です。

高齢者マーク装着車への幅寄せは交通違反行為

70歳以上の運転者が対象となっている高齢者マークは、表示しなくても運転者には罰則がありません。

一方、高齢者マークを表示している車に対して、他の運転者が、危険防止のため止むを得ない場合を除き、側方に幅寄せや割込みなどをした場合は、道路交通法違反となります。

違反者には反則金として大型車&中型車は7000円、普通車&二輪車は6000円、小型特殊は5000円が課せられます。行政処分点数は1点です。

高齢者マークが付いている車への幅寄せや割り込みの違反
行政処分点数1点
反則金5000〜7000円

これは初心者マークを表示している車に対しても同様で、道路交通違反となります。

もみじマークからクローバーマーク(高齢者マーク)になった理由

1997年から2011年まで使われていた高齢者マーク、通称もみじマークと呼ばれていた高齢者マークは「枯れ葉のようだ」と批判的な声が多く出るようになりました。

また、もみじマークを表示しない高齢者の意見を聞くと、高齢者マークを表示したことで「逆に幅寄せされるのではないか?」という意見や「面倒」「恥ずかしい」という意見もあり、もみじマークは高齢者ドライバーに不評でした。

とはいえ、車はいろいろな人たちが同じ道をシェアして走るので、第三者に対して、どんなドライバーが乗っているのか事前に知らせすることは、セーフティドライブを考えるうえではとても大切なことです。

四つ葉のクローバーになったことで「枯葉」のイメージを払拭!

そこで、高齢のドライバーの方がより表示しやすくなるように、「枯れ葉」のイメージを一新させるために、警察庁は2009年に高齢者マークの新デザインを公募しました。

約1万5000点の中から4点を選び、そこから高齢者のドライバーへのアンケートや一般の方々の意見を取り入れて、現在の四つ葉のクローバーをモチーフにしたデザインが選ばれました。

幸せの象徴でもある四つ葉のクローバーと、シニアの「S」が組み合わされたデザインを制作したのは、グラフィックデザイナーの松山幹生さんです。新しいデザインは2011年2月1日から施行されました。

高齢者マークを入手できる場所

表示義務も、表示しなくても罰則はありませんが、自動車運転免許を所有し70歳以上で車を運転する機会がある方は、高齢者マークを安全のためにも入手しておきましょう。

それではどこで高齢者マークを購入できるのでしょうか。下記で紹介していきます。

ホームセンターや100均など様々な場所で購入可能

高齢者マークを購入できる場所
公的機関一般的な店舗
運転免許試験場カー用品店
運転免許更新センター(免許センター)ホームセンター
運転免許更新ができる警察署100円ショップ
ネット通販

高齢者マークは、運転免許試験場や免許更新センターだけでなく、カー用品店やホームセンターなど色々な場所で手に入れることが可能です。

近ごろでは100円ショップでも取り扱っているお店があります。また、アマゾンや楽天市場といった、インターネット通販でも手軽に購入することが可能となりました。

これから入手するならクローバーマーク(高齢者マーク)がおすすめ

インターネットで検索すると、以前のデザイン、旧タイプの高齢者マーク(通称もみじマーク)も販売されています。

現在でも旧タイプの高齢者マークの使用は可能ですが、いつまで使用できるかはわかりません。

いまから新しく手に入れるなら現行型のデザイン、四つ葉のクローバーをモチーフにしたデザインを選択したほうが安心です。

大抵2枚1組になっていて、価格は仕様や店舗によってバラバラなので事前に調べてみましょう。主流はマグネットタイプで夜光反射付きです。また、車の窓の内側から表示する吸盤タイプもあります。

「表示マーク」が、互いが互いを思いやるツールに

1997年に施行された高齢者マーク。浸透はしてきてはいるものの、表示するか否かは個人の判断にゆだねられているので、全ての運転者が表示しているわけではありません。

装着は義務でもなく、罰則もないので、何かのきっかけがなければ表示しようと思う気持ちが芽生えにくいのでしょう。

それに日々車の運転をしていれば、年齢を重ねたとしても急に運転ができなくなるわけではないので、それほど若いときと比べて、運転に対する身体能力が落ちたとは気が付きにくいものです。また、気が付いていたとしても、ベテランドライバーならではの経験と技術でカバーしている場合もあります。

しかし、車で覆われているものの、運転するのは人。どれだけベテランであろうと、過信は禁物です。

また、若いドライバーの方々には、周囲に対して思いやりのある運転を心がけてもらいたい思いもあります。

高齢者マークをはじめとする、初心者運転者標識や聴覚障害者標識等、また道路交通法では定められてはいませんが「子供が乗っていますマーク」など、表示マークが、互いが互いを思いやるためのツールになってほしいと思います。

思いやりのツールになるためには、表示する側も表示を受け取る側も、心のバランス感覚が整った熟成された大人でなければなりません。

思いやりのある運転や心構えが一台、また一台と広げていくことができれば、事故ゼロへとつなげていくことができるはずです。

[筆者:MOTA(モータ)編集部]

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樺田 卓也 (MOTA編集長)
監修者樺田 卓也 (MOTA編集長)

自動車業界歴25年。自動車に関わるリテール営業からサービス・商品企画などに長らく従事。昨今の自動車販売業界に精通し、売れ筋の車について豊富な知識を持つ。車を買う人・車を売る人、双方の視点を柔軟に持つ強力なブレイン。ユーザーにとって価値があるコンテンツ・サービスを提供することをモットーとしている。

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