ジャガー Xタイプエステート 試乗レポート
- 筆者: 石川 真禧照
- カメラマン:原田淳
ジャガー社の約60年の歴史のなかで初のステーションワゴン
ジャガー社の約60年の歴史のなかで初のステーションワゴンが、X タイプ エステートだ。ベースになったのはジャガーのラインナップのなかで、もっともコンパクトなXタイプセダン。このクルマのBピラーからうしろを新設計したのだ。
メーカー発表によるとBピラー以降で570点以上の新パーツが使用されているそうだ。
新エステート開発でもっとも優先されたのはジャガースポーツサルーンに匹敵するパフォーマンス。その実現のためにボディ剛性を強化し、サスペンションを専用チューンしている。
スタイリングは、フロントマスクはXタイプと同じ、サイドビューはBピラーからうしろが独自のワゴンスタイル。リアビューは大きなテールランプのゲート付きになった。ルーフレールも標準装備だ。フロントマスクにくらべてリアスタイルはちょっと地味めだ。
ジャガーらしさはワインディングロ-ドを走るときに体感できる
エンジンバリエーションはV6の2.0リッターと2.5リッター。ヨーロッパでは3.0リッターモデルもあるが、日本仕様は第一弾として2.0リッターと2.5リッターに絞られた。両車ともにグレードは「SE」になる。
2.0リッターはFF、2.5リッターはAWDを採用している。
試乗は2.5リッターモデルから行った。このエンジンは198馬力。ミッションは5速AT。
スタートからの動きは、セダンよりも50kg重くなったにもかかわらず、重量感はない。スムーズに6500回転まで回り、加速する。0→100Km/h加速は11秒台。
ビックリするほど速くはない。しかしエステートは直線の加速を競うクルマではない。ジャガーらしさはワインディングロ-ドを走るときに体感できる。
車速が高くなるとやや軽めになるパワーステアリングと、しなやかなロールがスポーティなラグジュアリーカーのイメージに合っている。
リラックス感はセダンより勝る!
もう一台のエステートは「2.0 V6 SE」だ。V6エンジンは159馬力。ミッションは2.5と同じくJ字パターンの5速AT。
このV6エンジンは2.5にくらべるとトルクが細く、3500回転から盛り上がるセッティング。このために、ゆるい上り坂などでちょっと強めにアクセルを踏み込むと、ひんぱんにATのシフトダウンがおきるのだ。
このシフトダウンをさけるには、J字ゲートをマニュアルシフトしたほうがスムーズ。2.0エステートの上手な乗り方のコツでもある。
Dレンジでの0→100Km/h加速は13秒台。2.5リッターモデルより約2秒遅い。サスペンションのセッティングは、2.5よりもかため。とくに60km/h 以下ではゴツゴツしている。
室内はフロントシートからの眺めはセダンと同じ。リアシートはヘッドスペー スの余裕があるので、セダンよりリラックスできた。
プレミアム性があり、スポーツスピリットを備えた ステーションワゴンでは他の追随を許さない
車両価格は2.0リッターが490万円(消費税含む)、2.5リッターは545万円(同)。この価格は、ジャガーが日本でのライバルとしているメルセデスベンツCクラスワゴン、BMW3シリーズツーリング、アウディA4アバントのなかで、3シリーズとA4よりも同じレベル排気量では高めの設定になる。Cクラスとほぼ同じか、やや安めの設定なのだ。
しかし、実際にハンドルを握り、走らせてみると、価格に見合うだけの価値はありそうだ。なにしろプレミアム性があり、スポーツスピリットを備えたステーションワゴンというのは、Xタイプエステートの独壇場なのだ。
しかも、ラゲッジスペースの容量もドイツのライバルたちにくらべて大きい。リアゲートのウィンド部分も開閉するなど、使い勝手もよい。さらに、12色もあるボディカラー、3色から選べる本革シートなど、おしゃれ度も高いのだ。
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