キャデラック CTSクーペ 試乗レポート/岡本幸一郎(3/3)
- 筆者: 岡本 幸一郎
- カメラマン:オートックワン編集部
その走りは、ブランドイメージと異なる「現代的」なフィーリング
セダンのCTSもしかりなのだが、走りは往年のキャデラックのイメージとはまったく異質で、いたって現代的な仕上がり。
快適なクルージングを提供するグランツーリスモと、切れ味鋭いスポーツカーという両方の味を上手く併せ持っているという印象だ。
「パフォーマンスサスペンション」と呼ぶ標準装備の足まわりは、運動性能重視の引き締まった味付けで、ロールも極小。高速での直進時はドッシリと据わりつつ、低~中速の転舵時には軽く、クイックに反応するステアリングとあいまって、極めて俊敏なハンドリングを実現している。
近年キャデラックではニュルブルクリンクで開発していると伝えられるが、まさにその成果の表れといえるだろう。
セダンでは他に3リッターの設定もあるが、クーペは最高出力229kW[311ps]、最大トルク374Nm[38.1kgm]を発生する3.6リッターのV6DOHC直噴エンジンが搭載され、これにアイシン製の6速ATが組み合わされる。
スムーズな吹け上がりと、中間域のレスポンスもよく、現代的なフィーリングを持っており乗りやすい。しかも、レギュラー仕様である点もありがたい。
もしもさらなるハイパフォーマンスを求めるのであれば、コルベットZR1の6.2リッターV8+スーパーチャージャーエンジンのデチューン版を搭載したCTS-Vクーペという選択肢も、200万円あまりのプラスで用意されていることをお伝えしておこう。
日本で、あえてこの価格帯でクーペを買おうかという人は、クルマにいろいろなものを求めると思うのだが、そんな中でCTSクーペは、超一流ブランドのステイタス性と、際立つデザイン、現代的でスポーティな走行性能といった数々の魅力を非常に高いレベルで持ち合わせた、目を向ける価値のある1台だと思う。
中でも特筆すべきは、このクルマの場合はやはりデザインだろう。
自動車というもののデザインにおいて、こんなアプローチの可能性があったことには感心せずにいられない。
取材を終えて撮影車両を返却する際、そのクルマのことが気に入って名残惜しく思うというのはよくあることだが、このCTSクーペはとても印象深く、最近の中ではとりわけ別れるのがつらい1台だった。
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