アウディ R8 試乗レポート(1/3)
- 筆者: 河村 康彦
- カメラマン:原田淳
圧倒的な存在感でアウディブランドを象徴するプレミアムスポーツカー
WRC=世界ラリー選手権で他を寄せ付けない速さを見せつけ、世の中に「4WD速し!」という一大旋風を巻き起こした往年の『オリジナル・クワトロ』。ヨーロッパ各地を舞台に転戦するイベントで、その余りの強さのためについに4WDシステムの使用禁止というレギュレーションまでを生み出したツーリングカー・レース用のマシンに続き、このところのアウディのモータースポーツ・イメージを牽引してきたのが、ご存知ル・マン24時間レース向けに開発されてきたマシンたち。「ル・マン史上で初のディーゼル車優勝!」として話題となった最新マシン=『R10』へと道筋を付けるカタチで同レースで5勝という金字塔を打ちたてたのが、その前任マシンである『R8』。そして、そんな栄えあるレーシング・モデルから名前を譲り受けたアウディきってのイメージリーダーが、“アウディ初のミッドシップ・スポーツカー”というフレーズを自らうたう市販バージョンのR8だ。
こうして、ル・マンの覇者と同じネーミングを身につけたモデルではあるものの、その中身は純粋なレーシング・バージョンであるル・マン用とはもちろん全くの別モノ。一方で、それは同時にこれまでのアウディ・ラインナップに属する乗用車たちからは姿も内容も大きくかけ離れたモデルとも言える。アウディ得意のボディ骨格構造“ASF”をベースとしたオールアルミ製のボディには、パワーパックを縦置きミッドシップ・レイアウトとした2シーター・パッケージを採用。イメージリーダーらしく4WDの“クワトロ・システム”は採用するものの、ベースとなる駆動輪が後輪というのも例外中の例外だ。シリーズ全体のイメージリーダー役は担うものの、こうして既存のラインナップからは一線を画した存在がこのR8というモデルでもあるのだ。
いかにもスーパースポーツカーらしいスタイリングと、0→100km/h加速4・6秒、最高速度301km/hという鮮烈な走りのパフォーマンスをアピールするR8。が、実はそんなこのモデルの開発の狙いが“Everyday Sports car”だというのが、またアウディ車らしい。電動シートやフルオート・エアコン、7スピーカーオーディオやナビゲーションシステムといった装備をすべて標準採用する事や、既存のアウディ車――特にA6シリーズ――との関連性を強く印象づけるインテリアのデザインを採り入れた点にもそうした意図がうかがえる。インテリア各部に用いられるカーボン・デコラティブパネルや、エクステリア上の見せ場である“サイドブレード”のカラーリングや材質の変更。さらには、ガラスハッチの下にいかにも誇らしげに姿を見せるエンジンを、さらに美しく飾るカーボン・エンジンカバーなどのオプションアイテムにより、自分好みの見た目を演出できるのも、やはりアウディ車ならではのエクスクルーシブ性の表現と言って良いだろう。
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