アウディ A4 1.8Tクワトロ 試乗レポート
- 筆者: 西沢 ひろみ
- カメラマン:小宮岩男
待望の1.8Lターボ+クワトロ登場。ステアシフトが走る楽しさを盛り上げる。
クワトロのエンブレムは、フロントグリルとリアに装備されるが意外に控えめ。サルーンとしてのA4の気品を損なわない配慮がなされている。アルミニウムパネルで装飾されたインテリアも、シンプルなスポーティさの演出といえる。けれども中身は、その名に相応しいスペックを持ち合わせているのだ。
A4で唯一ターボを装着する1.8Lエンジンは、伝統の5バルブ4気筒をリファインしたもので、最高出力125kw、最大トルク225N・mを発揮する。軽くアクセルを踏む分にはかなり大人しい加速感に思えるが、ターボ過給がフルに行なわれると官能的な速さを見せつける。それでも車速の伸びはあくまでも滑らかで荒々しさとは無縁。誰にでも扱いやすいエンジンフィールに仕上げられている。ミッションは電子制御5速ATとの組み合わせ。セレクトレバーだけでなく、ステアリングでシフトが可能なティプトロニックが奢られ、シフトアップ/ダウンが気軽に楽しめるようになった。
専用にチューニングされたスポーツサスが与えられる足回りは、素直なハンドリングと安定感の高いフットワークが特徴。不快な硬さはまるで伴わず、しなやかさだけが伝わってくる。クワトロらしさは、かなり攻めた走りをしなければ味わえない。それくらい、秘めた実力を備えたA4自慢のスポーツモデルというわけだ。
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