アルファ ロメオ 4C 試乗レポート/嶋田智之(1/3)
- 筆者: 嶋田 智之
- カメラマン:小林岳夫
105年の歴史を持つ老舗ブランドの熱い血潮を脈々と受け継ぐ
今年で105年目を迎えるアルファ ロメオは、第2次世界大戦前にはレーシングカー・メーカーであり高級スポーツカー・メーカーである、といって過言ではない存在だった。ここ数十年は、いかにもイタリアンらしい人目を惹き付ける魅力的なフォルム、操る者の気持ちを沸き立たせてくれるスポーティなテイスト、それに同じクラス内で比較するならトップ・ランク辺りには位置するようなパフォーマンスの高さ、の3つが常に揃った“乗用車”を生み出すブランドだ。
けれど、やっぱり血が騒ぐのかも知れない。時々ポロッとタガが外れたかのようなスペシャル・モデルをリリースして、クルマ好きを狂喜させてくれたりもする。
アルファ ロメオ 4Cは、そうしたクルマ達の最新モデルである。
コストも手間も度外視し、徹底した軽量化にこだわり抜く
その成り立ちについては先刻御承知だろうからクドクドと述べたりはしないが、御存知ない方のために軽く触れておくことにすると、アルファ ロメオ 4Cは2013年に市販モデルが正式発表されたミドシップのスポーツカー。アルファの歴史に燦然と輝く名車中の名車、「ティーポ33/2ストラダーレ」をモチーフの中心に据えた抑揚の強い特徴的なスタイリングもさることながら、市販車としては凄まじく高額なスーパーカー、それもフェラーリならば「ラ・フェラーリ」、ポルシェなら「918スパイダー」といった随の随といえるようなウルトラ級しか採用していない、最も強靱で最も軽く作れる代わりに手間も時間もコストも段違いなプリプレグ方式で作られたカーボン・モノコックを基礎として、徹底的に“軽さ”にこだわった作りとされているのを最大の特徴としている。
単体重量65kgという恐ろしく軽いカーボン・モノコックとアルミ製サブフレームからなる骨格の中央にマウントされるエンジンは、“1750”という歴史的なコードネームで呼ばれる1742ccの直列4気筒 直噴ターボ。従来からアルファのラインナップに採用されていたものを基本設計から見直し、ブロックの素材をアルミに変えるなどして単体重量で22kgの軽量化に成功。電光石火の変速を可能にする6速のデュアルクラッチ・トランスミッションである“アルファTCT”採用による重量増をあっさりと吸収している。そうしたあの手この手が無数に施された結果、本国仕様の素の状態の乾燥重量では何と900kgを下回る895kg、という軽さを実現した。日本仕様では1100kgと発表されているが、それは完全なる乾燥重量ではない状態での計測であるとともに日本では必需品でもあるエアコンなどを標準で備えるためであり、実際には本国仕様に+50kg程度で収まっているという。
[徹底した軽量化がもたらす ”歓喜”の走りとは・・・次ページへ続く]
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