高速道路の渋滞ってなぜ起こるの?
- 筆者:
- カメラマン:清水草一
高速道路の渋滞ってなぜ起こるの?
高速道路の渋滞はなぜ起きるんでしょうか。
事故や工事はわかりますが、なにもないところでいきなり渋滞が解消することが多くて、いつも不思議でなりません。(影武者さん)
其の疑問、MJブロンディがお答えいたします!
それは“サグ”渋滞と呼ばれるものです。
週末や連休の各高速道路で発生する渋滞は、その6割以上が「サグ」を先頭にした自然渋滞です。一見何も障害がないところを先頭に、渋滞が発生するんです。
・東名(上下線)/大和トンネル
・東名(上下線)/岡崎IC付近
・中央道(上り)/小仏トンネル
・中央道(下り)/相模湖インター付近
・ 関越道(上下線)/花園IC付近
・東北道(上り)/羽生PA付近
・東北道(下り)/上河内SA付近
・東名阪道(上下線)/四日市IC付近
・名神(上下線)/高槻バス停付近
・中国道(上下線)/宝塚トンネル
これらは日本を代表する渋滞の名所ですが、すべてサグ渋滞です。“サグ”とは、くぼ地のこと。高速道路が、下り坂から上り坂に差し掛かるポイントを言います。
かつては、知る人ぞ知る専門用語でしたが、現在はかなり一般常識になりつつあるようで、嬉しい限りです(笑)。
以前は料金所渋滞も激しく、高速道路の渋滞の3割を占めていたのですが、ETCの普及が進み、そっちはほぼ皆無になりました。
ですから、現在渋滞の主役は完全にサグ渋滞です。道路が、ドライバーが気付かないほどゆるやかな上り坂に切り替わると、意識しないうちにスピードが落ち、追いついてしまった後続車がブレーキを踏むなどして急激に速度が低下。その連鎖により渋滞が発生します。
サグ効果を生む場所としては、他に、トンネルとカーブがありますが、ともに無意識のうちにスピードが落ちる場所です。
その他、合流が原因で発生する合流渋滞もありますが、合流によって増えた交通量のせいで、その下流にあるサグを先頭に渋滞が始まることが多いので、結局渋滞の先頭はサグになるケースが多いんですね。
MJブロンディの「ひとりごと」
最近、「車間距離の詰めすぎが渋滞の原因になる」という事実が、徐々に浸透しているようです。
確かに車間距離を詰めていると、前のクルマが少しアクセルをゆるめただけでブレーキを踏むことになり、それが後続車に伝播して、ついには停止してしまう・・・という、渋滞発生の原因になります。
しかし、だからといって、車間距離をたくさん取ればいいというものではないんです。
混雑時、皆が車間距離を100メートルづつ取ったら、一定時間に走れるクルマの台数が減って、これまた渋滞になります。
適正な車間距離は「2秒」。時速100キロで、前車との間隔約50メートル、時速50キロなら約25メートルです。人間の平均運動能力では、1.8秒より車間距離を詰めて走るのはムリ。
つまり全車が車間距離約2秒を保って走れば、一定時間あたり最大の台数を捌けて、しかも車間の詰めすぎによるブレーキ使用→渋滞の発生が抑えられるのです。
さらに詳しく知りたい方は、拙著『高速道路の謎』をご覧ください。ウフフフフ~
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