日産 新型商用車「NV350キャラバン」発表会速報 ~目指すは打倒「ハイエース」!~
- 筆者:
- カメラマン:オートックワン編集部
「強力なライバルを前に悔しい思いをしてきた」
日産は6月15日、新型商用1BOX車「NV350キャラバン」を発表した。先代キャラバンから実に11年ぶりのフルモデルチェンジとあって、普段はなかなか見られない商用車の報道記者向け発表会が行われた。
しかしこのクラス・・・はっきり言って「トヨタ ハイエース」の独占市場だ。かつては日産もキャラバンと兄弟車のホーミー(絶版車)でトヨタと互角に戦っていた時代もあった。ただ、2004年の200系ハイエース(現行型モデル)登場以来、ここ5年以上キャラバンのシェアは2割以下でしかなく、市場の約8割をトヨタに奪われていた。
日産自動車の志賀 俊之 最高執行責任者(COO)は「強力なライバルを前に悔しい思いをしてきた」と正直に話す。
そんな中、2009年に登場した弟分の小型商用車「NV200バネット」は、発売以来好調な販売結果を記録し同クラスのうち45%を占め、TOPシェアを獲得している。
若い弟の頑張りに対し兄貴分も奮闘して欲しいと、日産では今回のフルモデルチェンジに対しこれまで以上に大きく力を入れた。ライバルにあってキャラバンにないもの全てを取り入れ、そしてライバルを超える性能・機能を与えたのだ。スタイリングもかなりハイエースを意識した格好のように思えるのは、決して気のせいではないはず。
ここまでにライバルを意識し、しかも直球勝負を挑むのは近頃珍しい。異例の記者発表会開催もその決意の表れだろう。
DJ ピストン西沢がNV350キャラバンでサーキット走行!?
日産 新型 NV350キャラバンの発表会は2部構成で実施。通常のプレゼンテーションに加え、ピストン西沢氏によるトークセッションも行われた。
ピストン西沢氏はDJやFMラジオのパーソナリティとして活躍するいっぽう、モータースポーツにも参戦するクルマ好きで、今では日本カー・オブ・ザ・イヤーの選考委員にも選出されるほどだ。そんな西沢氏は事前にNV350キャラバンを試乗。その使い勝手や走りの魅力について、開発責任者のLCV事業本部 商品戦略・企画グループ 八木 則彦 チーフ・プロダクト・スペシャリストとともに映像を交えながら紹介した。
会場のスクリーンでは、アウトドアレジャー好きで多趣味なピストン西沢氏らしく、NV350キャラバンに大量の遊び道具を満載してみせ、商用車ならではの実力の高さをアピール。
そのいっぽうで、なんとNV350キャラバンをサーキットに持ち込むという蛮勇(!)を決行。現行型キャラバンとの乗り比べを通じ「下りコーナーでも怖くない!」と、走行性能の高さまでも語ったのだった。
ここまでストレートな「日産」vs「トヨタ」の戦いは久しぶりに見た!
新型NV350キャラバンの開発コンセプトは 「使い勝手をとことん突き詰めて進化した新世代の本格商用バン」 。
そのコンセプトを基に、「クラストップの低燃費」「堂々として存在感のあるデザイン」「広くて使い勝手の良い荷室空間」「従来の商用車にない先進装備」 をアピールする。
NV350キャラバンの出来栄えに対し「開発陣は私の期待に応えてくれた」と話す志賀COO。NV350キャラバンは当面月販2000台を目標とし、まずはトヨタ6割に対し、日産は4割のシェアまで回復させたい、と大いなる意欲をみせた。
1970年代頃までの乗用車市場で日産は、トヨタに追従し猛烈にシェアを争っていた時代があった。それが今では、ホンダ、ダイハツ、スズキなどと争う状態。トヨタはというと、もはやダントツで不動の1位のポジションに居続けている。乗用車と商用車の違いはあれど、キャラバンのこれまでのシェアは、まさにそんな状況を端的に表すものだった。
NV350キャラバンがここまでトヨタを意識しストレートに挑戦する姿に、かつての日産の姿を思わずにはいられない。トヨタvs日産の熱い戦い、現場の方々には申し訳ないけれど、傍から見る分には実にわくわくさせられる。
[Text&Photo:オートックワン編集部]
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