ついに明日!トヨタがWRCに18年ぶりの復活!章男社長「参戦できるとは思ってなかった」

トヨタのWRC参戦は1999年の撤退以来18年ぶり

TOYOTA GAZOO Racing ヤリスWRC

2017年1月19日、ついにトヨタが18年ぶりのFIA世界ラリー選手権(WRC)復帰を果たす。

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2015年1月30日に2017年よりWRCへ参戦することを正式に発表。トヨタのWRC参戦は1999年の撤退以来18年ぶりとなり、待ちに待ったこの瞬間を、豊田章男社長は「18年恋焦がれていた彼女に会えた感じ」と笑顔で語っていた。

そして、直前となった今、章男社長はその喜びと思いを語った。

チーム総代表 豊田章男氏のコメント(全文)

トミ・マキネン氏と豊田章男氏

トヨタがWRCの道に戻る日を迎えます。

WRCに戻りたい…戻ろう…と、私が決めるに至ったのは、“熱いファンの皆様から寄せられた声”、そして“偉大なる先人達への感謝の想い”であることは、昨年末の発表会に際したコメントで皆様に伝えさせていただきました。

発表会の直前、我々のヤリスWRCのハンドルを握る、もう一人のドライバーがヤリ-マティ・ラトバラ選手に決まりました。

彼とは、2014年のラリーフィンランドの時に、偶然、出会い、言葉を交わしたことがあります。当時は、フォルクスワーゲンのドライバーです。

その時、彼はスマートフォンを取り出し、自身が初めて乗ったラリーカーであるカローラGTや、初めて実戦経験したWRカーであるカローラWRCの写真を見せ、トヨタへの熱い想いを私に語ってくれました。

おそらく、トヨタの社長である私にではなく、同じクルマ好き、大のトヨタ好きである私に語ってくれたのではないかと思います。

トヨタが、WRCに再び参戦できるようになるとは思っていませんでしたし、ましてや、彼が、私どものクルマに乗り、一緒に戦う仲間になるとは夢にも思っていませんでした。

彼との契約が決まったと聞いた時、当時の彼の表情が浮かび、不思議な縁があったに違いないと感じました。

テスト先から駆け付けた過日の体制発表会の場で、彼は我々の言葉を引用し「Let’s make “ever-better rallycar”!(もっといいラリーカーを作ろうよ!)」と語ってくれました。

実際、その後のテスト走行でも、彼は、ヤリスをもっと強くするためのアドバイスを挙げ、日々、クルマを鍛えあげていってくれていると聞いています。

また彼は、「トヨタに久しぶりに帰ってきた」とも言ってくれました。私からも、彼を迎える言葉は「トヨタにお帰りなさい」です。

WRC初戦「ラリーモンテカルロ」へ向けた私の気持ちは、彼を迎えたことで、一層、心強くなり、そして待ち遠しくなりました。

開発当初からヤリスWRCを鍛え続けてきた、ヤリスを一番よく知るドライバー、ユホ・ハンニネン。トヨタに乗ってキャリアをスタートさせ、数多くのWRC勝利経験を持つドライバー、ヤリ-マティ・ラトバラ。彼らの相棒である、カイ・リンドストロームとミーカ・アンティラ。この4人のドライバー、コドライバーが、トミ・マキネンをはじめとするチームの皆が作ったヤリスWRCで走り出します。

もっといいクルマづくりに携わるトヨタ自動車の皆、我々の想いに賛同いただき一緒に戦ってくださるパートナーの皆様、そして、応援くださるファンの皆様…多くの仲間と、もっといいクルマづくりに向けた“トヨタの新たな旅”が、ついに始まります。

我々は“負け嫌い”です。ですから、もちろん負けたくはありません。ですが、そう簡単に勝てる世界でもありません。

多くの皆様に、応援いただければ、それが力となって、チームに…、クルマに…、ドライバーに…必ずや届くと思います。

皆様、トヨタのWRCへの挑戦に応援、よろしくお願いいたします。

トヨタ自動車株式会社 取締役社長

TOYOTA GAZOO Racing World Rally Team総代表

豊田章男

WRCは1月19日(木)にモンテカルロで開幕

TOYOTA GAZOO Racing ヤリスWRC

1月19日(木)にモンテカルロで開幕するWRC。ラリー競技の発祥とも言われるラリーモンテカルロは、今年で通算85回目。また、2017年は、新世代WRカーによる新たな時代の幕開けともなる。

総ステージ走行距離約380kmのラリーモンテカルロは、最もトリッキーなラリーの1つと言えるだろう。天候と路面コンディションが変わりやすいため、タイヤ選択やクルマのセットアップが難しく、アイスノートクルー(ラリー直前の路面状況を報告する専門クルー)の情報が非常に重要になる。

1月19日(木)の18時11分、モナコのカジノ・モンテカルロ前の広場からスタートし、2つのナイトステージがアルプ・ド・オート地方で行われる。20日(金)は、イベント最長の約計160kmのステージが待ち構え、21日(土)にはギャップからモナコへと移動しながら5つの山岳ステージを競う。

競技は1月22日(日)まで続き、15時にモナコの王宮前で表彰式が行われる。

トヨタは、4度のWRC王者であり、4度のモンテカルロ勝利経験を持つトミ・マキネン氏のリーダーシップのもと、世界屈指のラリードライバーであるヤリ-マティ・ラトバラ選手(10号車)と経験豊富なユホ・ハンニネン選手(11号車)がヤリスWRCのステアリングを握り、競合との厳しい競争の中で、クルマを鍛え、開発を積み重ねていく。

TOYOTA GAZOO Racing ヤリスWRC

▼各コメント

トミ・マキネンチーム代表のコメント

「ラリーモンテカルロは、一瞬の間に状況が変わりうるラリーなので、リラックスし、柔軟な姿勢で挑むことが重要だと考えている。クルマのパフォーマンスに関しては、我々がどのくらいの位置にいるかは分からないし、他のラリーと一線を画すラリーモンテカルロで、その答えが分かるとは思っていない。ここまで、非常に限られた期間で準備を進めてきたことは大変だった。もちろん、他のチームも今年はゼロからクルマを開発しなければいけなかったが、彼らには積み上げてきた経験があり、我々にはそれがなかった。私は、自身のラリーモンテカルロの経験をドライバーに話したが、最後は、彼らとクルマに託している。少しでも多くの距離を走り、2台のクルマがトップとの距離を少しでも縮めて完走する事ができたら嬉しい。それは、クルマの開発・改良を重ねていく過程で非常に重要だと考える。トヨタには『改善に終わりはない』という言葉があるように、参戦を通じ、もっといいクルマづくりを追及し続けていきたい」

ヤリ-マティ・ラトバラ選手のコメント(ヤリスWRC 10号車)

「2ヵ月前は、トヨタの選手としてラリーモンテカルロに出場するとは夢にも思っておらず、とても興奮している。4日間のスノーテスト、1日間のグラベルテスト、7日間のアスファルトテストと計12日間テスト走行し、改善を実施できたと思う。ヤリスWRCは競争力が高いと思っているが、各チームが新しいクルマで競うので、相対的に我々がどのくらいの位置にいるかは分からない。いずれにしても、今年は開発のための学びの年だと考えている。ラリーモンテカルロはまず完走を目指し、シーズン半ばから表彰台を狙えるようにしていきたい。ラリーモンテカルロは予測不可能で、多くの目標を持つことはあまり意味がないと考えている。2015年は、特別な目標を持っていなかったが、2位で終える事ができた。一方で2016年は、表彰台を目指したが、リタイアで終わってしまった。不測の事態やタイヤ選択の難しさにより、ラリーモンテカルロはドライバーにとって、とてもストレスのかかるラリーだが、それだけに日曜日に王宮前でゴールにたどり着いた時には、格別の達成感を感じることが出来る」

ユホ・ハンニネン選手のコメント(ヤリスWRC 11号車)

「ラリーモンテカルロは、過去に4度出場し、うちWRカーでは1度出場したことがある。私が最後に出場したラリーは2015年のラリーフィンランドなので、WRCがいよいよ始まることがとても楽しみだ。テスト走行でのヤリスWRCにはとても良い感触を持っているが、何が起こるか分からないし、最後に参戦してから時間が経っている。モンテカルロの結果については、特に考えていないが、リラックスして競技に臨み、もちろん完走を目指したい。我々はまだ多くの事を学ばなければいけないが、シーズンが始まってしまえば自然に適応できると思う。今回は、コ・ドライバーのカイと走る初めてのラリーで、彼と一緒に走る事が出来てとても嬉しく思うし、ここ数か月間、家族よりも多くの時間をカイと過ごし、準備ができたと思っている。トミのおかげで家族のような雰囲気のチームができており、皆一生懸命働きつつ、笑顔で冗談も言い合う空気がある。私を含め、皆がこのスタートを心待ちにしている」

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