三菱 デリカD5 試乗レポート
- 筆者: 小沢 コージ
- カメラマン:オートックワン編集部
今どきの頑固オヤジは意外にタイムリー
日本のお父さん、いや“頑固オヤジ”(?)の最後の砦とも言うべき硬派ミニバン、三菱デリカD:5がマイナーチェンジを受けたので乗ってみた。
昨秋のマイチェンに続き改良が行われたもので、今回の最大のポイントは、純正ナビの“フルセグ化”だ。実に細かい変更だが、これが大切なのだという。
というのも今どきナビを後付けする人は少なく、全購入者の半数以上が純正品を装着。そういう場合、画像がキレイなフルセグTV機能が付いてないのは痛い。最近のユーザーがすっかり地デジに慣れて、画像がキレイでなければ納得できなくなってるのと、他社製ミニバンがほとんどフルセグTV付きだからだ。
つくづく今の日本は、人も商品も個性が育ちにくい。メインの性能の充実ぶりではなく、「なにが欠けてるか」で物を選んでしまうのだから。あ~ぁ…。
グチはさておき、そのほかの大きな変更はフロントバンパー回りの死角を画面で確認できる「マルチアラウンドモニター」が装着でき、カッコ悪い“ツノ”とも言うべきサイドアンダーミラーを付けなくて良くなったのと、ほとんどのグレードで助手席側のみならず、運転席側にも電動スライドドアが付くようになったこと。
ホント、今どきのお父さんは流行にもほどよく敏感でなきゃいけないのだから大変である。
なんとサイドアンダーミラーが無い!
乗ったグレードは『G-Premium』。170馬力の2.4リッター直4DOHCを搭載した装備充実の4WD仕様だ。
本来なら去年追加された150馬力の2リッターFF仕様に乗ってみたかったが仕方がない。デリカの主流は万能な4WDだし、気になるエコカー減税も2.4リッターが75%の軽減率で、2リッターは50%と差がある。
パッと見で気づくのはやはりデザインのスッキリ感だ。どこが変わったの?って“ツノ”が無い。ここ数年のSUVには当たり前のように付いている左フロントにあるべきサイドアンダーミラーが無いのだ。やっぱりアレは余計だった…と改めて思う。その分、よく見ると左サイドミラー下に小型カメラが付いているが、全く気にならない。
次に運転席に乗り込むと、インテリアは若干時代遅れな感じ。センターパネルはあくまでも直線基調だし、メーターもほとんどアナログ。だが、ふと思いだす。このシンプルさがD:5の良さだったんだよなぁ…と。最初からインパネに複雑な3次元曲面は多用してないし、これでいいのだ!それによく見るとタコメーターとスピードメーター間の燃料計と水温計がカラー液晶になっている。絶妙に進化しているのだ。
走りは、相変わらず骨太で男っぽい。乗り心地は硬めだがフラットで快適、なによりステアリングフィールがしっかりしている。プラットフォームは、デリカD:5のほかアウトランダー、新型RVRとすべて共通だが、D:5には鳥かごのような独自のリブボーンフレームが追加されており、剛性感は十分。
そのほか三菱独自のコントロール性に優れた4WDシステムに加えて、18インチタイヤがもたらすワイルドさは格別。その気になればサブバッテリーをオプション装着し、キャンピング仕様にもなるし、私が息子でも作って遊びに行くならこれだと思う。
お母さん視点で作る優しさ中心のミニバンもいいが、こういう無骨さ、道具性、ワイルドさを前面に押し出したミニバンもないとね。デリカがもっとバカスカ増え、父権が復活するような日本になって欲しいと切に願う。
やっぱ今回も行きますかね、選挙!
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