本能で走れる、これぞ人馬一体!FF最速の新型「シビックタイプR」は絶対買いだ(1/2)
- 筆者: 国沢 光宏
- カメラマン:和田清志
実に明瞭な目標が設けられた、新型シビックタイプR
歴代のホンダ シビック「タイプR」は、これといった目標を立てて開発したクルマじゃなかった。ごく普通のスポーティグレードと同じく、シビックのボディに、その時に最もパワフルなエンジンを搭載している。
一方、新型タイプRの場合「FFで世界一になる!」という明確なゴール地点を設けたから面白い。当然の如く開発チームだって「絶対1位!」というプレッシャーかかります。
しかも欧州シビックは、すでに次期型がスクープされている状況。今回発表したタイプRも、1年くらいで「旧型シビックのタイプR」になってしまう。したがって車体の大幅な変更に代表される本格的なクルマ作りは難しい。いろんな葛藤があったことだろう。
けれど前述の通り目標は明確。すなわち「予算にこだわらない。とにかく世界一速い2リッターFFを作る」である。
ヤル気に溢れる実車を見て、思わず唸る!
クルマを見てビックリした。まず足回り。本格的なスポーツモデルもかくやと思えるブレンボの対向キャリパー式ブレーキがホイールの間から「ドーン!」と見えている。タイヤもヤル気満々の235/35R19。
ダンパーの銘柄を聞いたら本国のザックス製とのこと。この3点セット、後から付ければ150万円コースだろう。日本車のスポーツモデルとして考えれば特上部品だ。
外観は手作り感が漂うけれど(安っぽいという意味)。おそらく最高速270km/hを意識し、風洞実験をタップリ行ったに違いない。細かい空力デバイスを多数付けてます。
例えばテールランプ横のボディに貼られた出っ張り。こいつでボディサイドに流れる空気をはがす。カナード形状をしたフロントスポイラーや、大きなダウンフォースを発生する専用設計のリアスポイラーにもウナらせられた。
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