フィアット 新型パンダ 試乗レポート/今井優杏(2/3)
- 筆者: 今井 優杏
- カメラマン:茂呂幸正/オートックワン編集部
小排気量のわりにはイケてる出力&トルク
さて、先日その『FIAT CAFÉ』を拠点に、発売されて半年を過ぎたフィアットの新型「パンダ」に改めて試乗してきた。
ちょっとおさらいをすると新型パンダは3代目となるモデルで、同フィアットの稼ぎ頭である「500」と同じ0.9リッター2気筒インタークーラー付きターボのツインエアエンジンを搭載し、85ps(5500rpm)145Nmという、0.9リッターなんていう小排気量のわりにはイケてる出力&トルクを備えているのが特徴だ。
いやいや、なかなかどうしてこの85psという一見頼りないような数値に惑わされてはいけない。信号待ちなどのスタートダッシュで一瞬でもひるめば後続車からのクラクション攻撃に遭ってしまうっちゅうイタリアの国民性を侮ってはいけないのだ。
もちろんそれなりの回転数は必要なのだけども、踏めばクラクション攻撃を免れるどころかGを感じるくらいにぐいんと加速するし、その加速感は若干のターボラグがありつつも、のちにしっかりと高速域まで繋げていくことが出来るから、そう不安に感じることはないと思う。これに加えて停車時のアイドリングストップ機能『スタート&ストップシステム』や市街地で燃料噴射量を抑えた低トルク走行モードに切り替えの出来る『エコスイッチ』でJC08モード燃費が18.4km/Lに抑えられているから、日頃のアシとしての相棒にはちょうどいいと思う。
だけど実は私は、このパンダは高回転域、すなわちスポーティーにアクセルペダルを景気よく踏みながらコーナーを攻める的ドライビングにあると思っていて、実際くどいようだが0.9リッターの85psなので最高速度も0-100km加速もまったく大したことはないのだけども、だからこそ一般道でもスペックをかなり高いところまで合法に使い果たして積極的に運転を謳歌出来るっていうクルマでもあると思う。
近年稀に見るほどぐんにゃりと沈む
トランスミッションはフィアットではお馴染みのATモード付き5段シーケンシャルのデュアロジックで、これもローギアから引っ張って引っ張って、徐々にシフトアップしていくのが好きだと思った。
デュアロジックの機構的にギアが変わるときに一瞬失速するかのような変速ショックがうまれるのだが、そのショックをうまくアクセルペダルを抜いたりして、トランスミッションの声を聞きながら運転するのもスポーツ走行のようで愉快だ。
特徴的なのはアシの柔らかさ。
とにかく近年稀に見るほどぐんにゃりと沈むのだ。
初期の入力、たとえば路面のギャップとか凹凸はかなり繊細に拾うので一瞬カタいのかな?と錯覚を起こすが、一旦コーナーなどで身体を沈み込ませれば、意外なほどにストロークしてくるので、左右にあんまり振り回しすぎると同乗者がオエっとなってしまう可能性が大きい。運転手は気付きにくいかもしれないが、大切な人を乗せているときは気を付けていただきたい。
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