アルファロメオ アルファGTV 試乗レポート
- 筆者: 石川 真禧照
- カメラマン:原田淳
スポーツスピリット---アルファGTV
アルファロメオはイタリアの自動車メーカー。いまはフィアットグループだが、1910年 に創設されたときは、フィアットのライバルメーカーだった。とくにレースの世界では常にトップを争っていた。このとき、アルファロメオのチームにエンツォ・フェラーリがい たのだ。その後、アルファロメオは乗用車も生産しはじめたが、常にスポーツカーフィーリングを持っていた。
GTVはこうしたスポーティモデルのなかでも2ドアクーペとして、1970年代からカタログモデルとして加わっている。
現行GTVは1994年のデビューだが、年々改良を受け、進化している。最新モデルは03年6月にマイナーチェンジした。
スポーツカーに相応しいユニット---3.2L V6エンジン
最新のGTVは新開発のV6、3.2LDOHCエンジンを搭載(以前はV6、3.0L)。240ps/6200rpmの最高出力と、29.4kgm /4800rpmの最大トルクを発生する。とくにトルクに関しては、最大トルクを4800rpmで得ているが、低回転域からのトルクの太さが特徴だ。
このトルクの太さを、F1テクノロジーを応用した電子制御式スロットル・コントロールで、アクセルに忠実に生かしている。
ミッションは6速マニュアル。クラッチペダルはやや重めで、シフトフィーリングはやや“ゴクッ”という重さがある。さらに、クラッチのつながりはややすべり気味につながるのも特徴だ。
アルファロメオに限らずマセラティのマニュアルミッションも、イギリス車のようにカチッとはつながらないのだ。
ハンドル位置は左になる。ちなみに姉妹車のスパイダーは右ハンドルのみの設定だ。
「安定感」---大幅に剛性感をアップ
まず最初に新開発の3.2Lエンジンのフィーリングチェック。
これまでの3.0Lからストロークをアップしたが、その吹き上がりスピードは、やや物足りなかった。というのも、試乗車は走行距離が600kmという新車だったので、まだ各部分が慣じんでいなかったのだ。それでも、一気に6000回転まで上昇し、マフラーからの音もやや低く、ボリュームの大きい音で耳を楽しませてくれた。これが、せめて2000km走行後だったら、さらに楽しめたのだ。
一方、低回転トルクの太さはカタログどおり。6速ギア、1000回転からでも加速するのだ。ここまでフレキシブルだと、いちいち6速ミッションをシフトしなくてもいいのでは、と思ってしまいそう。でも、エキゾーストの咆哮を聞きたくて、1速6000回転50km/h、2速6000回転80km/hというように、シフトを楽しんでしまうのだ。
ハンドリングで印象に残ったのは、とくにコーナーでの安定感。それはサスペンションとタイヤの性能アップというよりも、ボディ剛性がアップした感じなのだ。それはブレーキの剛性感も同じ。
年々、GTVは熟成されていることを実感した。
毎日の足として、そしてビジネスシーンでもキマるクーペ。
GTVのカタログ上の定員は4名。リアシートも備わっている。ここは背もたれも垂直に立っているし、頭上はリアウィンドが拡がっているし、中央にコンソールボックスがあるので、決して快適ではないが、身長165㎝までの人ならば、座ることができる。意外に実用的でもあるのだ。
リアのトランクスペースも開口部は高めだし、奥行も約440㎜と短め。ここは、アタッシュケースなどを収めるスペースと割り切ったほうがよい。
こう書いてくると、GTVは走りを楽しむだけのプライベートクーペのように思うかもしれない。
でも、実際にGTVを所有すると、毎日の足として使いたくなる。そして、毎日乗っていると、意外に実用的なクルマだということがわかる。これがアルファロメオのスポーツカーの魅力なのだ。
元気のよい、ビジネスマンの足としてこのクルマをすすめたい。きっと、カッコイイビジネスシーンを演出してくれるハズだ。
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