エコカー補助金復活でどうなる!?自動車市場(1/2)
- 筆者: 清水 草一
現在行われているエコカー減税は、対象を絞った上で3年間延長されることになり、同時にエコカー補助金も復活することになった。
一種のバラマキ政策ではあるが、これは「お金を使った人だけがトクをする」というタイプのバラマキで、こども手当のように、もらったお金を貯金できてしまうタイプのバラマキと異なり、経済効果がかなり大きい。
経済が回れば景気が回復し、税収も増えて、結果的には国の財政にとってもプラス・・・ということになる。つまり、現在のようなデフレ経済下では、景気回復に資する大変イイ政策だと私は考えている。
エコカー減税は、「対象を絞った上で」となっていて、現時点ではまだ詳細は発表されていないが、恐らく減税対象となる燃費基準を厳しくするだろう。
一方、エコカー補助金の方は、すでにその内容が発表になっている。補助金の金額は、
普通車10万円、軽自動車7万円
である。
前回は、軽自動車は5万円だったが、もともと税負担の軽い軽は、減税効果の低さと併せて補助金も半額ということで、相対的に販売が圧迫されたため、今回は7万円に増額された。また前回は、13年以上の車齢のクルマを廃車にすると、25万円(軽は10万円)もらえたが、今回はそちらはナシで、単純に新車を買う場合に適用される。
正式な予算成立は2~3月になるが、買い控えが起きないように、2011年12月に購入したクルマも、さかのぼって適用されるから、みなさん安心してください。
対象車は、以下の通りだ。
平成22年度燃費基準+25%
あるいは
平成27年度燃費基準達成車
「平成22年度~」は10・15モード。対する「平成27年度~」は、JC08モードで表示されているので、直接比較することはできないが、両者はほぼ同じだと見ていい。
前回のエコカー補助金は、「平成22年度燃費基準+15%」「かつ「低排出ガス車認定の4つ星」が条件だった。今回は「4つ星」が外れ、燃費基準は10%厳しくなった。
「4つ星」が外れたのは、輸入車に対する配慮だろう。
前回のエコカー減税・補助金実施当時は、輸入車はほとんどこの「4つ星」を取っていなかったので、まったく対象になることができなかった。
フォルクスワーゲンの低燃費車は、これに地団太踏み、日本法人がドイツの本社に掛け合って、日本仕様のみ構造を変更して排ガスクリーン度を増し、約1年後に4つ星を取得。減税対象車となって大きく販売を伸ばした。
フォルクスワーゲンやメルセデス・ベンツなどの大手インポーターは、現在は同様に日本仕様に手を加え、4つ星を取っているが、ラテン系の輸入車は、販売台数の少なさのため、日本向けだけ仕様を変更することができず、低燃費でも最後まで対象になれなかった。
現実問題、現在の乗用車の排ガスは、星がなくても非常にクリーンで、大気汚染に対する負荷は、4つ星と実質的な差はない。4つ星だと、大都市の大気よりもクルマの排気の方がクリーンというほどで、つまり「やりすぎ」なのだ。そこに貴重なレアメタル(触媒用)を多く使うのは本当にエコなのか?という感じである。
実際には、ほとんど意味のない排ガスのクリーン度より、燃費つまりガソリンの節約=二酸化炭素削減の方がずっと重要だ。つまり、「4つ星」を要件から外したのは、的を射た改変だと言える。
これによって、フィアット500ツインエアは、排ガスクリーン度の「星」がないにもかかわらず、10万円の補助金対象車になることが決まった。
私の燃費テストでは、デミオ・スカイアクティブに勝ったこともあるクルマだけに、大変よかった。
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