トヨタ 安全技術説明会2012 イベントレポート/森口将之(1/2)
- 筆者: 森口 将之
- カメラマン:オートックワン編集部
新型クラウンに搭載されるかもしれない安全技術を、ひと足お先に体験!
クルマはどんどん安全になっているのに、交通事故はなくならない。特に最近目立つのは、アクセルとブレーキの踏み間違いによる暴走事故だ。
一見すると、クルマに罪はないように見える。運転者の不注意や誤操作によって発生しているわけだし。ただクラッチペダル付きのMTに比べて、2ペダルのクルマがあまりに簡単に発進できてしまうことにも原因がありそうだ。
でも人間というのは愚かな動物なので、一度手にした便利さや快適さをなかなか手放せない。ということで、2ペダルのイージードライブを維持したまま、いかにして暴走をなくすかを、多くの自動車会社が研究している。
トヨタは毎年、ジャーナリストやアナリスト向けに「安全技術説明会」を開催しているが、11月に行われた今年の説明会でも、この問題に対する対策が公表された。
トヨタの調査によれば、交通事故による死亡者数は年々減少しているのに歩行者と高齢者の犠牲者があまり減らないことや、暴走事故の要因は高齢、パニック、乗り慣れないクルマによるところが多く、他の操作間違いによる事故に比べてドライバーの死亡率が高いことなどが明らかになっている。
こうした調査結果をもとに、今回の安全技術説明会では、2つの新技術を公開した。いずれも12月に発売予定の新型セダン(=クラウン?)に搭載するという。
よく聞く「アクセルとブレーキの踏み間違い」を防止する!
まず試したのは「インテリジェントクリアランスソナー(ICS)」。
車庫入れのとき、誤ってブレーキではなくアクセルを踏みすぎてしまい、壁に激突する。そんなシーンを防止する技術だ。バンパーに内蔵したセンサーが障害物を感知して、スロットルを絞ったりブレーキを掛けたりするものだ。
テスト車は偶然にも?現行クラウン。後方にはダミーの壁がそびえる。
その状況で、ATのセレクターレバーをRに入れフルスロットル! ところがクルマは突進せず、ソロッと動いてピタッと止まった。これなら多くの踏み間違え事故が防止できそうだ。
でも昔のキャブレター時代のMT車は、発進の瞬間からフルスロットルを与えると失速したり、駆動系を傷めたりしたもの。いっそ発進時は常にこのモードにして、ダッシュする場合は専用スイッチを押す方式にしてもいいんじゃないの?と思った。
バック時にポールに激突!さらに慌てて急発進してしまう二次被害を防止!
続いて「ドライブスタートコントロール(DSC)」。
こちらは後退時にポールなどに接触したことに驚き、あわててアクセルを踏んだままセレクターレバーをRからDに切り替え、前方の壁に激突してしまうシーンを想定している。通常とは異なるセレクター操作を感知して、スロットルを絞るというものだ。
こちらは助手席での体験だった。
クルマが後退を始めると、間もなくポールに接触。ドライバーはアクセルを深く踏んだまま、セレクターをRからDに切り替えた。しかしこちらもユルユルと前進するだけ。これならほとんどの人が対処可能だろう。
いっそセレクター操作がおかしいと感知した時点で、発進させないロジックにしてはどうかと思ったのだが、「ぬかるみからの脱出時にアクセルを踏んだままDとRレンジを切り替えることがある」というエンジニアの言葉に納得した。
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