トヨタ 新型RAV4試乗【前編】 雪上テストの巻|贅沢に3種類も用意された4WDシステムを徹底評価(1/2)

新型RAV4が3年ぶりに日本へ“凱旋”復活を遂げた理由

『もしかしたら、日本では発売されないかもしれない』

一時はそんなふうにも囁かれていたトヨタ 新型RAV4の存在。事実、雲行きが怪しかった時期もあったのだという。しかし、2019年3月某日。残雪を残しながらもすでに春の息吹を感じさせるほどの好天に恵まれた北海道・士別には、一般発表の前に我々報道陣を迎える、同車開発陣の晴れやかな笑顔があった。

2016年に日本導入を終了して3年。いよいよ本日2019年4月10日、新型RAV4が日本に復活(喜)!

ごく個人的なことだけど、実はウチの母が初代RAV4オーナーでして、なんだかヒトゴトとは思えない。4代目が事実上日本市場から姿を消したときには、だいぶショックだったから。加熱するSUVブームよありがとう! これでまたトヨタに、魅力的な選択肢がひとつ追加されたことになる。

そう、そのニュースを前に、我々報道陣には雪上での試乗が許されていた。極秘だらけの先行開発最前線であるトヨタ自動車の士別テストコースは、主に雪深い地の利を生かして、雪上・氷上性能の作り込みやテストを行う“聖地”である。

もはや初夏の様相を呈してきた今、これを公開するのは季節外れも甚だしいことは重々承知なのだけど、きっと来るべき今冬には役に立つこともあるだろうし、その走破性の高さはおそらく泥や砂・岩などの悪路にも通ずるだろうから、是非ご覧頂きたい。

>>RAV4って、しばらく見ない間に随分立派になった!?[フォトギャラリー]

しばらく見ない間に・・・世界では驚きのドル箱カーへと成長していたRAV4

その前にまずは、RAV4のアウトラインから。

すでに2018年12月に北米では発売を開始している新型(5代目)RAV4だが、初代登場は1994年のこと。今、世界中が熱狂する“SUVブーム”到来の予感さえまだない時代に、ラダーフレームを使用しない、乗用車タイプのクロカン(この響きがすでに懐かしい!)として、当時の若者達にウケにウケた。以降4代目まで進化し、全世界販売台数はまさに896万台。北米・中国・欧州を中心に、実に180カ国以上に展開する、文字通りのドル箱グローバルモデルだ。

特に北米は2018年の販売台数85万台のうち、43万台を占めるロイヤル・カスタマー。昨年時点でカムリを抜いて売れ筋1位の座を奪い取ったというのだから、新型の販売にどれほど焦がれていたかを伺い知ることができる。

爆売れだからこそ考えた「そもそもRAV4とは」

さてそんなクルマの新型なんだから、こういっちゃナニだがぶっちゃけ正直多少の手抜きをしたって売れるに決まってる。同車の販売網のきめ細やかさ含めて、ど〜考えても売れる。しかも今旬のSUV、ちょっとデザイン頑張ったら売れないワケがない。さらにタイミング的にTNGAプラットフォームを使用するワケだから、それだけでもトピック的には充分だし、TNGAの過去例を見渡してもクルマが良くなるのは目に見えている。

しかし、チーフエンジニアの佐伯 禎一(サエキヨシカズ)氏は、このSUVワッショイ時勢に甘んじることを許さなかった。

まず考えたのは『RAV4って何だ?』だったのだという。

RAV4の名の由来は「Recreational Active Vehicle 4Wheel drive」。余暇をアクティブに過ごせる四駆、の名の通り、オンロードもオフロードも網羅する四輪駆動を指していた。

今回はその意味をさらに進化させ、「Robust Accurate With 4 Wheel Drive」とした。プレスリリースによればこれは「SUVらしい力強さと使用性へのきめ細やかな配慮を兼ね備えたSUV」ということになっているけれど、事実佐伯氏御本人は、単刀直入にこう仰言る。

「名前に入っている“4”の字、これって四輪駆動の4でしょ? だったらこの性能をもう一回ちゃんと見直そうと思ったんです」。

RAV4の“4”は四駆を表す・・・ならばコッテリからあっさりまで「選べる4WD」に

果たして、新型にはなんと、3種類の四輪駆動が用意(!!)された。いやいや、今どきエンジンだって1モデルだったりするクルマも多い中、なにをやってるんですかとの問いには「だってお客様がご自身のライフスタイルとお財布に合わせて、走りの性能を選べたほうがいいでしょう」とのド正論。

「たとえばRAV4をラーメン屋さんだとしましょう。“コッテリ豚骨一筋です!”でも、“味噌から塩まであらゆるラーメンを出します”でも、RAV4はいけないと思ったんです。ウチは美味しい豚骨にこだわってます、だけどコッテリからあっさりまで、お客様がお好きな濃度を選べます、としたかったんですよ」

こりゃ部下の皆さん大変だ、と思いきや(笑)、異例なほどに結束力の高いチームだったのだとか。

チーム全員が、デザイナーやエンジニアそれぞれまでもが、とにかく試作車に乗って、乗って、話し合って、ときには旭川ラーメンを食べながら煮付め上げたのだという。

その煮詰め作業をチーム全員で行って来た場所こそが、同社冬の聖地、士別だったのだそうな。

>>贅沢に3種類も用意された4WDシステムと2種類のパワートレインを雪上で試乗[次ページへ続く]

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今井 優杏
筆者今井 優杏

自動車ジャーナリストとして、新車や乗用車に関する記事を自動車専門誌、WEBメディア、一般ファッション誌などに寄稿しながら、サーキットやイベント会場ではモータースポーツMCとしてマイクを握り、自動車/ モータースポーツの楽しさ・素晴らしさを伝える活動を精力的に行う。近年、大型自動二輪免許を取得後、自動二輪雑誌に寄稿するなど活動の場を自動二輪にも拡げている。AJAJ・日本自動車ジャーナリスト協会会員。記事一覧を見る

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