【ahead×オートックワン】-ahead 5月号- 岡崎五郎のクルマでいきたい『テスラ モデルS』
- 筆者:
EVのパイオニアが開く第2ステージ
IT企業を興し巨額の資産を築いた実業家、イーロン・マスクが2003年に立ち上げたEVメーカーがテスラ・モーターズだ。
2008年にデビューしたテスラ・ロードスターもそれなりの話題を集めたが、同社の2番目のモデルであるモデルS、テスラのいままでの活動が単なるウォーミングアップに過ぎなかったと思えるほど、大きなインパクトを秘めている。全長約5mという大柄なボディながら、前後を大胆に絞り込んだルックスはクーペのようにエレガント。インテリアの新鮮さも圧巻だ。ダッシュボードにあるボタンはハザードランプとグローブボックスオープナーの2つのみ。残りの操作はすべてセンターコンソールに配置した17インチのタッチ式液晶パネルを使って行う。
他の自動車メーカーを驚愕させたのが性能と価格だ。モデルSには40kWh/60kWh/85kWhという大中小3種類のバッテリーが用意され、カタログ上の航続距離はそれぞれ250㎞/370㎞/480㎞。小バッテリーでも日産リーフ(24kWh)の約1.7倍。荒っぽい運転をしてもカタログ数値の半分は確実に走るし、アダプターを使えば日本の急速充電器からの充電も可能。85kWhモデルを選べば、既存のEVでは考えられなかったような使い方ができる。それでいて、ベースモデル(40kWh)の北米価格は約6万ドル。85kWhモデルでも8万ドルを切っている。
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