「ユーロ6」を日本へ!/河村康彦のコラム(1/2)
- 筆者: 河村 康彦
「ユーロ6」を日本へ!/河村康彦のコラム
「エコカーってどんなクルマ?」と今どきそんな質問をしようものなら「お前さん、そんな事も知らないで良くそうした仕事をしているな!」とたちまち叱責されてしまいそう。
「それじゃあ、何がエコカー?」と“逆質問”をしてみれば、「ハイブリッドカーとEVじゃん!」と大方の人からは、きっとかような答えが返ってくる事が目に見えている。
けれども、そうした認識で改めていわゆる“エコカー減税”や“エコカー補助金”の対象モデルをチェックしてみると、実はその大半は「普通のガソリン車に過ぎない」という事実に驚かされるだろう。
そう、そもそも“エコカー”なる言葉に明確な定義など存在していないのだ。
にもかかわらず、「エコカーとはハイブリッド車とEVのみ」というイメージを世間に植えつけてしまったのは、そんな表現を繰り返し用いた一部新聞とTVの大罪だ。
減税や補助金対象となるための“通信簿”の点数ばかりを気にする余り、余計な装備を加えて重量を増して実燃費は下がってしまうのに、計算上のからくりで減税や補助金を手にするモデルが増えている・・・といった不条理についてはまたいずれ。
ここでは、そんな日本の“エコカー”イメージの世界から、ディーゼルモデルがすっかり弾き出されてしまっている問題を採り上げたい。
欧州でエコカーといえば「ディーゼル車」
地域差や車両カテゴリーの大小による差は存在するものの、ヨーロッパ市場では「乗用車のおよそ半分がディーゼル車」というのが大雑把な現状。
オーストリアやベルギー、フランスなどでは特に人気が高く、実に7割ほどがディーゼルという。そして、燃費に優れる――すなわちCO2排出量の少ないそんなモデルは、彼の地では立派な“エコカー”の扱い。
そう、ヨーロッパの人々の間ではエコカー=ディーゼル車だ。しかし、人気の秘密は燃費だけではない。“走りの良さ”も高い人気を維持し続ける大きな要因だ。
特に、ターボチャージャー付きエンジンを積むモデルの低回転域からのガソリン車を圧倒する力強さは、一度味わったら病み付きとなる事請け合い。
「うるさい、遅い」といった、まだ多くの日本人が抱くディーゼル車へのイメージは、もはや40年も昔のものと言って過言ではない。それなのに日本では、ディーゼルの乗用車はとことん人気が無い。
現在でも日産や三菱が細々と(?)ディーゼルエンジン搭載のSUVをカタログに載せるが、それがエコカーの一員として扱われた新聞記事やTV番組は見た覚えがないし、人気は相変わらず低空飛行。
一方、前述のように本国ではディーゼル車を数多く扱う欧州のブランドも、日本にそれを導入する例はほぼ皆無。唯一、メルセデスベンツだけが(おそらく)採算は度外視で、旧Eクラスのディーゼル・モデルを輸入車に対する特例措置を利用しつつ継続導入しているに過ぎない。
本来ならば自らの“得意技”であるディーゼル車を、しかし現実には積極的に日本導入しようとしないのは、当初は「世界でも生温い!」と批判され、それをきっかけに後には「世界一の厳しさ」というタイトル獲得に執念を燃やした日本のディーゼル排ガスの規制値が、彼の地での規制値よりも厳しい点にある。
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