テスラ ロードスター 海外試乗レポート/日下部保雄(1/3)
- 筆者: 日下部 保雄
- カメラマン:網中泰雄
日下部保雄が、LAモーターショーの最中、カリフォルニアのシリコンバレーにあるテスラ本社を直撃レポート!
元ラリーレーサーの血が騒ぐのか、まずは試乗ということで早速テスラ ロードスターに乗り込み、現地からの生インプレッションをお届けする!!
ベースのエリーゼとは異なる雰囲気を醸し出す
テスラ ロードスターのベースとなっているロータス エリーゼは、サイドシルが高くコックピットへの乗降性はお世辞にも良いとはいえない。基本的に、ボディ剛性は2本の太いサイドフレームで持たせた、いわゆるツインチューブタイプなので、サイドシルの高さは剛性の高さと伴っているからだ。
ところがテスラ ロードスターは、本家のロータスほど乗り込むのに難儀しない。テスラ用のフレームはサイドシルを下げ、さらに重いバッテリーを支えるためにフレームをカーボン補強することで、剛性を待たせている。
そのコックピットも、スパルタンなロータスとは違って、レザー、カーボンパネルなどでかなり雰囲気が異なる。ステアリングホイールも、アルミを多用するなどでこちらも違った雰囲気だ。まったく立派なスポーツカーで、手作り感を感じさせない。
幅の広いサイドシルに手をかけてバケットシートに滑り込むと、ぴたりとお尻が収まり、なまじのスポーツカーでないことが判る。何しろベースはロータスなのだから。
ただし、お馴染みのマニュアルトランスミッションのシフトレバーは持たず、その代わりに前進する指示を与えるプッシュスイッチがある。
サイドブレーキはそのままセンターに生えているので、眺めとしてはシフトレバーがないことにちょっと違和感を感じる。ちなみに、バックもスイッチで行う。
小径のステアリングホイールはちょっと遠めだが、これも正統派ロータス・スポーツカーのスタイル。正面のメーターナセル内には2つのメーターがあり、左側は160マイルまでのスピードメーターと右側には200kWまでパワーメーターが取り付けられている。
このパワーメーターはモーターの出力を示し、針がセンターより右に行けば電気を放出、左を指せば40KWまでの回生エネルギーを示す、EV特有のメーターだ。
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