「デトロイトモーターショー2015」発表会レポート／九島辰也(1/2)

かつて栄華を誇ったショーの現在は・・・

NAIAS（北米国際オートショー）、通称デトロイトモーターショーが今年も年初から開催された。いまやデトロイト3とも揶揄されるかつてのビッグ3だが、そのお膝元だけに大事なショーであることは変わらない。GMはデトロイトのダウンタウン、フォードはそこから30分ほど西に行ったディアボーン、クライスラーはデトロイトの北アーバンヒルに本拠地を置く。

とはいえ、さすがにリーマンショック以降、寂しくなったのは確か。派手な演出は激減、メーカーが競い合って来場者の目を奪い合う仕掛けもなくなった。かつて会場の外も使ってパレードランまでしていたのが懐かしい。

明るい雰囲気のフォードブース

では今年はどうか？

元気だったのはフォードである。プレスデー初日は北米トラック・オブ・ザ・イヤーの発表があり、そこでフルモデルチェンジしたフルサイズピックアップのF150が見事受賞した。そんなこともあってかブースの雰囲気は明るい。

クルマは来年発売することをアナウンスしたフォードGTが注目を浴びた。エンジンをドライバーのすぐ真後ろにマウントするミドシップスポーツだ。やはりこういったショーではスポーツカーが目立つ。ステージのまわりは多くのメディアがカメラのレンズを向けていた。パワーソースは新世代となるV6エコブースト。ツインターボで過給されたそれは600馬力を発揮する。

その次はシェルビーGT350R。GT350を極限まで軽量化したモデルだ。エアコンやオーディオを取り外し、オイルクーラーを大きくし、デフのギアレシオを変更した。エンジンは5.2リッターV8で500馬力以上を発揮する。