アウディ 新型A6、フルデジタルのMMIタッチレスポンス操作システムを搭載
アウディは、アッパーミドルセダン8代目となる新型A6を発表した。新型A6はネッカーズルムのアウディ工場で生産され、本国ドイツでは2018年6月から販売が開始される予定。価格は、5万8050ユーロ(約755万円:2018/3/15時点)。
エレガントな造形を特徴とする新型A6は、デジタル化、快適性、スポーツ性の面で多彩な装備を誇るラグジュアリークラスのニューモデルである。
今回搭載されるフルデジタルのMMIタッチレスポンス操作システムは、直感的な操作が可能。広範囲なコネクティビティ及びアシスタンスシステムによって、インテリジェントなネットワーク化を実現している。
MMIタッチレスポンス操作システムは直感的な操作とカスタマイズが可能
新型A6のMMIタッチレスポンス操作システムは、直感的な操作とパーソナライゼーションにおいて新たな基準を設定する。フルデジタルの操作システムには、お気に入りボタンが設置され、乗員の好みの設定を簡単かつ素早く呼び出すことができる。最大7人のドライバーが、最大400ものパラメーターを設定して、自分のユーザープロファイルをクルマに記憶させることが可能だ。
新型A6は、日常会話に対応したボイスコントロールにより、対話が可能なインテリジェントなパートナーやトラベルガイドとなる。ドライバーが発した質問またはコマンドを処理する方法は2種類ある。ひとつは車両に蓄積されたデータを利用するもので、もうひとつはMMIナビゲーションプラスとの組み合わせにより、クラウドの詳細なデータを活用する。
触覚及び音響によるフィードバックを備えたMMIタッチレスポンス操作システムは、直感的な操作を提供。タッチパネルに指が触れて機能が作動すると、ユーザーは確認のためのクリックを耳で聞いて指で感じることができる。上部のディスプレイはインフォテインメントシステム用で、下部のディスプレイは空調コントロール、テキスト入力やコンビニエンス機能の操作に使用する。
MMIナビゲーションプラスとアウディコネクト
新型A6は、優れた安全性、利便性、パーソナライゼーションを実現するために、広範囲なコネクティビティを提供。MMIナビゲーションを標準装備し、MMIナビゲーションプラスはオプション設定とした。最上位のデータ転送モジュールは、新しいLTE-Advanced(LTEアドバンスト)に対応している。
MMIナビゲーションプラスは、新しいナビゲーション機能を提供。これらの新機能には、過去に走行したルートに基づく自己学習機能が含まれる。この機能では、目的地に対するインテリジェントな提案も行われる。ルートガイダンスは、サービスプロバイダーのHEREが運用するサーバーを経由して、オンラインで提供。ここでは、走行する全地域における交通状況も考慮される。アウディコネコトオンラインサービスは、道路標識やハザード情報といったcar-to-Xサービスも提供。この機能は、アウディフリートから得られたスウォームインテリジェンス(群知能)を活用して、新型A6と周囲環境をネットワークで接続する。
ドライバーアシスタンスシステム
より快適、平穏で安全なドライブを実現するため、機能が洗練され新しくなったドライバーアシスタンスシステムを備えた新型A6は、ラグジュアリークラスに新たな基準を設定する。
これらのシステムには、パーキングスペースへの駐車及び退出操作を自動的に行う、パーキングパイロットとガレージパイロットが含まれる。年内には、これらの機能の装着が開始される予定だ。ドライバーはクルマから降りた状態で、スマートフォンのmyAudiアプリを介して機能をスタートさせ、駐車プロセスを監視することができる。
新型A6には3種類のアシスタンスシステムのパッケージが用意されており、パーキングパイロットとガレージパイロットは、パークアシストと呼ばれるパッケージに組み込まれている。シティアシストパッケージには、新しい交差点アシストといった機能が含まれており、ツアーシステムパッケージには、走行車線を維持するためにステアリングに穏やかに介入することによってアダプティブクルーズコントロールを補助するアダプティブクルーズアシスト、経済的な運転スタイルを促進するエフィシエンシーアシストが含まれている。
新型A6の全エンジンにマイルドハイブリッド(MHEV)テクノロジーを採用
新型A6に搭載される全エンジンには、アウディの新しいMHEVテクノロジーが組み込まれている。このシステムは、ベルト駆動式オルタネータースターター(BAS)とリチウムイオン電池から構成されている。
新型A6は、55~160km/hの間で、コースティング(惰性走行)を行うことができる。スタート&ストップ機能は、22km/h以下で作動し、エンジンは停止状態から発進を予期すると自動的に始動する。また減速時には、BASが最大12kWのエネルギーを回生する。
なお、MHEVテクノロジーにより、実際の走行条件で100km走行あたり最大0.7Lの燃料消費が削減される。
アッパーミドルセダンに、より広いレッグルームを確保
新型A6の室内には、リラックスできる雰囲気も追加されている。0.24の空気抵抗係数(後日追加されるエンジンと組み合わせた場合)と洗練された音響性能により、新型A6は、高速で走行していても心地よく静かな室内を実現した。
新型A6の室内は、先代モデルよりも拡大された。リアシートのレッグルームは、先代モデルや主要な競合車を凌ぐ広さを確保している。フロント&リアシートのヘッドルーム及びショルダールームも、先代モデルより広くなった。トランクリッドは、足でキックする動作を行うことにより、電動で開くことが可能だ。
スポーツカーのように俊敏で、コンパクトモデルのように小回りが可能
新型A6は、革新的なサスペンションにより、先代モデルよりもさらにスポーティなハンドリングを実現させている。標準でもスポーティなプログレッシブステアリングの設定は、ステアリングを切るにつれてさらにダイレクトなレシオに変化する。
新型A6は、市街地では容易な取り回しを、ワインディングロードでは俊敏な走りを、高速道路では優れた快適性を提供。ダイナミック オールステアリングホイール(4輪操舵)は、この俊敏で容易な取り回しを実現するためのキーコンポーネントである。このシステムは、ダイレクトなフィール、スポーティなステアリングレスポンス、そして優れた安定性のすべてを備えている。
ドライブトレイン
新型A6は、ヨーロッパ市場への導入時に、パワフルでスムーズな2種類のエンジン(TFSIとTDI)を搭載する。
3.0 TFSIは、複合モードにおける燃料消費量が7.1~6.7L/100km、複合モードにおけるCO2排出量は161~151g/km。このターボチャージャー付きV6エンジンの最高出力は250kW(340hp)、最大トルクは500Nm。0~100km/h加速は5.1秒、最高速度は250km/h(電子リミッター作動)となる。
また、210kW(286hp)の最高出力を発生する3.0 TDIは、複合モードにおける燃料消費量が5.8~5.5L/100km、複合モードにおけるCO2排出量が150~142g/km)と、同等のパフォーマンスを発揮する。最大トルクは620Nmに達する。
新型A6のエクステリアデザイン
新型A6は、スポーティでエレガント、ハイテクで洗練されたこのクルマのキャラクターを明確に表現している。長いボンネットとロングホイールベース、短いオーバーハングがもたらす、非常にバランスの取れたプロポーションが特徴だ。
この他に、低くワイドなシングルフレームグリル、フラットなヘッドライト、パワフルな造形のエアインレットが、スポーティな雰囲気を演出。サイドビューでは、3本の印象的なラインが、車高を実際よりも低く見せる効果を生み出している。ホイール上のパワフルな膨らみは、このクルマがアウディ quattroの遺伝子を受け継ぐクルマであることを示している。
内外装のライティングデザイン
新型A6のヘッドライトには、3種類のバージョンが用意されている。最上位バージョンであるHDマトリクスLEDヘッドライトでは、5本の水平ラインがデイタイムランニングライトのシグネチャーを形成し、フロントエンドの幅広さを強調している。その上部には、瞳のように見えるロービームモジュールが組み込まれている。
また、オプションのテールライトのライティングシグネチャーは、1本の水平ラインと9つに分割された垂直セグメントから構成され、各セグメント間にはブレーキライトを設置した。
最上位バージョンには、ダイナミックインジケーターが装備される。ドアを開錠または施錠すると、カミングホーム及びリービングホーム機能によってライトが脈動するように点滅し、アウディの特徴であるデザインとテクノロジーに生命を吹き込む。
インテリアには、アンビエントライト及びコンツァーアンビエントライトの2種類のライティングパッケージが設定されている。両パッケージともに、室内のスペースや素材を、控えめかつエレガントに浮かび上がらせる。
新型A6のインテリアデザイン
ブラックパネルデザインを採用した新型A6のインテリアは、アッパーミドルセダンのテクニカルでデジタル化された雰囲気を巧みに演出している。流れるような造形のインストルメントパネルと、左右に連続した水平のラインが、広々とした感覚を生み出している。
新型A6のセンターコンソールは、ドライバーに向けて角度が付けられ、そこにMMIタッチレスポンスのディスプレイが設置されている。ブラックパネルにアルミニウムのトリムを用いたこのディスプレイは、イグニッションをOFFにすると、まるでディスプレイが存在しないかのように見える。
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