日産が2018年のモータースポーツ体制を発表!ハセミがGT500参戦へ
日産およびニッサン・モータースポーツ・インターナショナル(ニスモ)は、EVモータースポーツ フォーミュラEへのデビューやスーパーGTの体制変更など、日産/ニスモの2018年モータースポーツ活動を発表した。
片桐隆夫 ニスモ社長 兼 最高経営責任者コメント
「我々の活動の核となってきたスーパーGTでは、車両、チーム、ドライバーと多くの見直しを図りました。今年は開幕戦から好スタートを切り、日産系全チームが、GT-Rの名にふさわしい力強いレースをお見せするシーズンにしたいと思います。開発を進めてきたGT3の2018年モデルもいよいよデビューしますので、その活躍を期待しています。また、NISMOロードカーを使ったNISMOドライビングアカデミーの拡充や、全日本ラリーをはじめとしたグラスルーツカスタマーへの支援も行い、NISMOロードカーの支援も行ってまいります。新たなチャレンジとなるフォーミュラEへの参戦は、『ニッサン・インテリジェント・モビリティ』をNISMOがサポートする機会となります。大きなチャレンジですが、観る人を魅了する走りができるよう、こちらも全力で準備を進めてまいります」
フォーミュラE選手権
日産は、日系自動車メーカーとして初めて、2018年12月ごろから開幕するシーズン5から「ABB FIA フォーミュラE選手権」にデビューする。3月に行われるジュネーブモーターショーで車両のカラーリングを公開し、ドライバーやチーム体制などの詳細については今年後半に発表となる。
シーズン5以降、同選手権では、新たなシャシーとバッテリーのコンビネーション、そして新規に公認されるパワートレインを使うことになるため、これまでのようなレース中の車両の乗り換えはなくなる。
スーパーGT GT500
日産/ニスモは、スーパーGT GT500クラスのシリーズチャンピオン奪還を狙って、日産系チーム体制及びドライバーラインアップの強化を行った。NISMO、TEAM IMPUL、KONDO RACINGに加え、NDDP RACING with B-MAXがGT500クラスに参戦を開始する。
ドライバー体制は、どのチームもチャンピオン争いができるよう、布陣を見直した。2014年、2015年と2年連続でシリーズチャンピオンを獲得し、2017年はわずか2ポイント差で2位となったNISMOは、松田次生とロニー・クインタレッリに再び日産のエース車両である23号車を託す。
また、GT500クラスに新規参戦するNDDP RACING with B-MAXには、コンビを組んで3年目となるベテランの本山哲と千代勝正を配した。TEAM IMPULには今季、佐々木大樹が移籍し、GTアカデミー卒業生でIMPUL2年目のヤン・マーデンボローとともに戦う。KONDO RACINGは、ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラが、昨年全日本F3選手権でチャンピオンを獲得しGT300クラスからステップアップした高星明誠と組んで、更なる上位進出を狙う。
なお、日産系チームの総監督は、ニスモ常務執行役員の田中利和氏が引き続き務める。
2018年型NISSAN GT-R NISMO GT500
車両規則が変わって2年目となる2018年型NISSAN GT-R NISMO GT500は、以下の進化を遂げた。
・車両中央部の空気の流れの最適化をはじめ、更なる空力性能向上
・エンジンの更なる出力と耐久性向上を図ると共に、ドライバビリティを向上
・性能向上した空力及びエンジンを中心に、変更可能な部位は全て見直してトータルで車両性能を引き出すように最適化
・シーズンオフテスト初期から新部品を投入して鍛え上げ、4台のNISSAN GT-R NISMO GT500が4月に岡山で行われる開幕戦からトップ争いできる車両を目指す
チーム体制
◆23号車 NISMO
監督:鈴木豊
ドライバー:松田次生/ロニー・クインタレッリ
マシン名:MOTUL AUTECH GT-R
タイヤ:ミシュラン
◆3号車 NDDP RACING with B-MAX
監督:長谷見昌弘
ドライバー:本山哲/千代勝正
マシン名:CRAFTSPORTS MOTUL GT-R
タイヤ:ミシュラン
◆12号車 TEAM IMPUL
監督:星野一義
ドライバー:佐々木大樹/ヤン・マーデンボロー
マシン名:カルソニック IMPUL GT-R
タイヤ:ブリヂストン
◆24号車 KONDO RACING
監督:近藤真彦
ドライバー:ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ/高星明誠
マシン名:フォーラムエンジニアリングADVAN GT-R
タイヤ:ヨコハマ
カスタマーレーシングプログラム
GT3 プログラム
NISSAN GT-R NISMO GT3は、スーパーGT GT300クラスや、ブランパン耐久シリーズでチャンピオンを獲得するなど、グローバルなレースシーンで活躍してきた。同車は、日本、ヨーロッパ、アメリカ、オーストラリア、中国など、FIA GT3規定車によるレースシリーズに出場し、オーストラリアのバサースト12時間レースでも優勝している。
◆2018年モデルでの参戦
今シーズン、日産/ニスモはGT3オフィシャルパートナーチームであるGAINERとKCMGに進化した2018年型NISSAN GT-R NISMO GT3をそれぞれ2台ずつ供給する。
GAINERは、スーパーGT GT300クラスに参戦し、11号車(GAINER TANAX GT-R)は平中克幸/安田裕信、10号車(GAINER TANAX triple a GT-R)は星野一樹/吉田広樹がドライバーを務める。また、KCMGは、2台の2018年型NISSAN GT-R NISMO GT3でブランパンGTアジアシリーズに参戦する。
◆2015年モデルでの参戦
2015年型NISSAN GT-R NISMO GT3で、DIJON RacingとTOMEI SPORTSがスーパーGT GT300クラスに参戦。スーパー耐久シリーズST-Xクラスには、KONDO RACING、ENDLESS SPORTS、GTNET MOTOR SPORTSから、計3台のNISSAN GT-R NISMO GT3(2015年型)が出場する。
モータースポーツ活動を通じて人材育成を図るプログラムを立ち上げた日産自動車大学校は、引き続きKONDO RACINGとともに、スリーボンド日産自動車大学校GT-RでST-Xクラスに参戦し、シリーズタイトルの奪還を目指す。藤井誠暢がドライバーとして参加する。
なお、同シリーズのST-3クラスにはOKABEJIDOSHA motorsportからFAIRLADY Z NISMO RCが出場予定。
日産/ニスモは、NISSAN GT-R NISMO GT3及びFAIRLADY Z NISMO RCで参戦するチームに、今年も引き続き技術支援を行う。
エンジンサプライプログラム
日産/ニスモは、プロトタイプカー向けのレースエンジンを供給し、技術支援を行う。
米国IMSAのウェザーテック・スポーツカー・チャンピオンシップに参戦するエクストリーム・スピード・モータースポーツに、GT3仕様をベースとしたDPi車両向けのVR38エンジンを引き続き供給。
また、ドイツを拠点とするプライベーター バイコレスレーシングは今年もFIA世界耐久選手権(WEC)のLM P1クラスにVRX30A evo.を使用して参戦する。
さらに、世界各地で開催されるLM P3カテゴリーに参戦する全車にVK50エンジンを継続して供給する。
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