【車なご図鑑】光岡「ヒミコ」
ヒミコってこんなクルマ
既存の完成車に、独特のクラシカルな内外装を架装した独自ブランドを展開する光岡自動車。これまでに日産「マーチ」をベースにした「ビュート」、トヨタ「カローラアクシオ」をベースにした「リューギ」などを販売してきました。
ファッショナブルでクラシカルなモデルに乗りたいというユーザーに人気の光岡ブランドですが、単純に後付けのパーツを装着するだけではありません。ベース車両の構造を細部まで研究し、場合によってはボディパネルに手を加えることで、自然な造形を生み出しているのが人気の秘訣です。また、かつて限定生産された「オロチ」のように、全て独自に設計したモデル存在します。
今回紹介するのは、同ブランドが2008年に発表した「ヒミコ」です。
ヒミコは、マツダ「ロードスター」（NC型）をベースに設計されています。とはいえこの伸びやかなフォルムを実現するために、ホイールベースを700mmも延長するなど大胆に手が加えられており、原型が残っているのはルーフ周りとサイドミラーぐらいのものでしょう。ライト類もベース車の面影はありません。
長いボンネットとそこから独立したフェンダーの盛り上がり、クロームメッキの華飾パーツは、さながら戦前のクラシックカーを連想させます。その完成度は非常に高く、ベース車が存在しているとは思えないほど。
内装に関しては、ロードスターの原型が比較的残っているものの、木目パネルを装着することでクラシカルで高級感のある雰囲気を演出しています。
ヒミコのデザインにあたり、デザイナーの青木孝憲氏（かの光岡「オロチ」のデザイナー）は「女性が可憐に、優雅に乗れるスポーツカーを目指した」と語っています。機能優先のエアロパーツや迫力あるデザインが多いスポーツカーとは、ある種真逆のアプローチともいえますね。
その名の由来の通り、女王のような優雅さと気品を併せ持つ光岡 ヒミコ。車なごの世界ではどのように描かれるのでしょうか。
ヒミコ「車なご」キャラクター解説
キャラクター担当者：
上記でも解説した通り、光岡 ヒミコはマツダ ロードスター（NC型）をベースに開発されているので、キャラクターデザインにおいても共通する部分が多々あります。以前紹介したスバル「BRZ」とトヨタ「86」のような生い立ちの車は「双子」という設定で相違を区別しています。ですがこのヒミコはNCロードスターと「同一人物」という設定で制作が始まりました。
ただ同一人物で衣装（＝外装）が異なるのではなく「相互のテーマに互換性と物語性のあるデザイン」を軸に「優雅な姿で人々の羨望を集める時の“ヒミコ”」「オフの日の“ロードスター”」というイメージでキャラクターを設定しています。
どうしてもNCロードスターが「和製」であることを強調したかったのと、ヒミコの名前の由来でもある“倭国の女王”卑弥呼のイメージもあり「和装」がデザインのベースになっています。そこに「人馬一体」を想起させる「流鏑馬」（やぶさめ）が加わり、NCロードスターが生まれ、さらに「美しさは罪である」「宝石すら嫉妬する」といったキャッチコピーや光岡自動車という「ファッションブランド」のイメージが加わり、ヒミコが生まれました。
軽さを強調するロードスターに対し、重厚で豪華な雰囲気を強調するヒミコ…。
ヒミコのデザインで個人的に気に入っているのは、色の再現度と簪（かんざし）のモチーフですね！ヒミコのフロントフェイスをイメージして配置されたなかなか秀逸な簪です。そしてあの何とも言えない難しいボディカラーを、着物でとても良く再現して頂いています。
デザインのこだわりをは挙げ切れないほど出てきますが、声優さんの演技にも注目して頂きたいところです。実はヒミコが“素”に戻る瞬間が何度かあります（笑）これはテキストだけでは判らないので、是非ロードスターとヒミコの両方のボイスを聴いて確かめてみてください。
車なご随一の豪華絢爛なイラストの作者はドルチェさん、キャラクターの詳細な違いを捉え声を与えてくださったのは中村桜さん。2人のクリエイターの合作をじっくりお楽しみください。
「車なごコレクション」とは？
今回紹介したヒミコが登場する『車なごコレクション』は、実在する車を擬人化したスマートフォンアプリです。豪華声優陣が彩るフルボイスも要チェック！登場する車種は100種類以上！
車なごは「クルマの擬人化」をテーマに、それぞれの車種が持つ歴史や販売当時のイメージ等を含めて、セリフやデザインを組み立てています。イラストとゲームだけでは語りきれないクルマの良さは、ご自身の目で見て、肌で感じて、クルマと車なごの両方を好きになっていただけたら嬉しいです。
▼前回記事はこちら！
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