スバル「WRX STI」が表彰台を独占【全日本ラリー第5戦福島・デイ2】
スバルレースレポート
全日本ラリー選手権第5戦『がんばろう!福島MSCCラリー2015』が7月25,26日に開催され、スバル WRX STIを駆る新井敏弘/田中直哉が2015年シーズン3勝目を獲得した。2位には勝田範彦/足立さやか、3位は炭山裕矢/保井隆宏と、VAB型スバル WRX STIが表彰台を独占する結果となった。
デイ2の天候は晴れ。デイ1に引き続き、気温も30度以上の厳しいコンディションとなった。SS9~SS15の計7SSが舞台となるデイ2は、デイ1に比べて距離が短いながらハイスピードなセクションが多く、1つのミスが大きなタイムロスになってしまう可能性がある。
優勝争いは前日トップの新井(敏)と、新型を投入した勝田の2人によって繰り広げられた。最初のSSとなったSS9では新井(敏)がベストタイムを獲得し、総合2番手につける勝田との差を10.2秒に拡大。追いすがる勝田もSS11、SS15でベストタイムを出すものの、最終的に12.7秒差で新井(敏)がシーズン3勝目を挙げて選手権トップの座を堅持した。また、この日は4番手からスタートした炭山が躍進。「守りに入るとすぐにタイム差が広がってしまうので、全開で勝負しました」と3度のベストタイムで、最終的に順位を3位に上げてフィニッシュした。
また、5位にはセッティングの面で大きな手応えを得た鎌田卓麻/市野諮のスバル WRX STIが入っている。前日5番手につけていた新井大輝/伊勢谷巧はSS9でコースオフ、リタイアに終わった。今回のラリーではすべてのSSでスバル勢がベストタイムを獲得し、スバルは2015年シーズンを最高の形で折り返した。
次戦は8月28日(木)~30日(日)に開催される第6戦『モントレー2015 in 嬬恋』(群馬県吾妻郡嬬恋村)。全日本ラリーの中でもハイスピードなターマック(舗装路)ラリーであり、空力性能を磨き上げたVAB型WRX STIの活躍に注目したい。
※SS:スペシャルステージ
「正確であることの大切さを学べました」
SYMS RACING with TEIN ディーラーメカニック 諏訪敏史さんコメント
もともとWRCやスーパーGTなどのモータースポーツが好きで入社したという諏訪さんは、自社チームで参戦する「GAZOO Racing 86/BRZ Race」のレースメカニックとして手塚祐弥選手をサポートした経験もあるとのこと。全日本ラリー選手権は初めての参加で、リアセクションを担当した。
「レース現場でのメカニック経験もあり、仕事内容については分かっているつもりでした。参加してみると、ラリーはとにかく時間の制限が厳しく、プレッシャーのかかるなかでの作業となりました。実は初日のサービスでごくわずかにリヤのダンパーが曲がっていたのですが、そのことに気がつけず、もっと勉強が必要だと痛感しました。自己採点すると30点ですね。もともとモータースポーツは好きでしたし、鎌田選手のことも雑誌などで知っていましたが、とても気さくな方だったのが印象的です。ラリーメカニックは休める時にしっかり休み、サービス時間には集中する、というメリハリが新鮮でした。今回参加して、あらためてラリーは格好良いですね。泥だらけになりながらフィニッシュを目指すという姿が強く印象に残りました」と、ラリーの感想を語った。
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