トヨタ、自動運転車を2015年にも実用化へ
高速道路における安全運転の支援と、運転負荷の軽減を目指す
トヨタは、1990年代後半より研究を続ける自動運転技術を利用した、高速道路(自動車専用道路を含む)における次世代の高度運転支援システム「オートメイテッド・ハイウェイ・ドライビング・アシスト」(AHDA)を開発したと発表した。
「オートメイテッド・ハイウェイ・ドライビング・アシスト」(AHDA)は、先行車両と無線通信しながら追従走行する「通信利用レーダークルーズコントロール」(C-ACC)と、全車速域で道路の白線などをセンサーで検出し、あらかじめ算出された最適なラインを走行するよう操舵を支援する「レーントレースコントロール」(LTC)との連携により、安全運転の支援や運転負荷の軽減を行う。
トヨタでは、運転の主役であるドライバーの意思を尊重し、クルマを操る楽しみを損なうことなく、安全・安心な移動手段を提供するため、高度運転支援システムの早期実用化を目指す。今回新開発した「オートメイテッド・ハイウェイ・ドライビング・アシスト」(AHDA)は、2010年代半ばを目標に商品化する予定。
なお、10月14日(月)から18日(金)まで開催の「第20回 ITS*1世界会議 東京2013」に「オートメイテッド・ハイウェイ・ドライビング・アシスト」(AHDA)を出展するとともに、10月15日(火)から首都高速道路で公道デモを実施する。
また、トヨタは本年1月に米国ネバダ州で開催された「2013 International CES」に出展した実験車などを活用し、自動運転の研究を通して得られた先端要素技術や知見を利用することで、次世代の高度運転支援システムの早期実用化を推進していく。
*1:ITS:Intelligent Transportation System(高度道路情報システム)
自動運転技術の研究
本年1月に米国ネバダ州で開催した「2013 International CES」で、統合安全コンセプトに基づいて研究中の自動運転技術の実験車を展示した。トヨタは、北米先端研究所を拠点に、交差点や分合流のある一般道も想定し、車両前方に向けたカメラによる信号機の認識や、最先端のセンサー群による車両や歩行者、障害物など周囲の状況判断を、自律走行可能な実験車を使って実施することで、より安全な経路を選択し走行するための、様々な要素技術の研究を進めている。
自動運転技術の研究を1990年代後半から進めており、公道試験についても、米国では安全に万全を期しながら、数年前から実施している。また国内でも、約2年前から次世代高度運転支援システムの公道試験を行っている。
同社はこれらの自動運転技術の研究を通じて得られた知見をもとに、「すべてのドライb-があらゆる状況下で、熟練ドライバーのような運転能力を発揮できるよう、安全運転を支援すること」を目指し、ドライバーに最適な高度運転支援システムを提供することで、より高い安全性を実現しモビリティ社会の究極の願いである「交通死者数ゼロ」の実現に貢献する。
また、将来の超高齢化社会の到来を見据え、高齢者の認知・判断・操作を支援する技術開発にも活用し、「高齢者もいきいきと暮らせるモビリティ社会の実現」を目指す。
さらには、渋滞による経済的損失を緩和できるような交通環境の提供、安定的な走行環境の提供によるCO2低減など、「快適な移動空間と有効な時間を提供するモビリティ社会の実現」も同時に目指していく。
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