三菱 コルト ラリーアート Version-R 試乗レポート

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過激なコルト「ラリーアート・バージョンR」

三菱のコンパクトカー、コルトは02年11月にデビューした。新コルトは軽快な走りと、クリーンなスタイリングで、ファンを確実に増やしていった。しかし、三菱といえば、やはりエボリューションモデル。当然、コルトにもスポーツバージョンの追加を望む声が寄せられていた。

そこで04年10月に1.5Lターボエンジン+専用サスペンションの「ラリーアート」モデルがラインナップしたのだ。ところがラリーアートが出ると、もっと過激なコルトがほしいという声が出たのだ。

06年5月。ついにラリーアート・バージョンRが追加された。これまでのラリーアートよりもさらにハイパワーエンジンを搭載し、ボディにも改良を加えたこのバージョンRは、40~50代のかつての走り屋たちの心をとらえたのだ。彼らにとって200万円以下のスポーツコンパクトはかなり魅力的に見えたのだ。

ノーマルタイプとは、見た目も中身も違う“バージョンR”専用仕様

ボディサイズはノーマルのコルト5ドアよりも全長は40mm長く、全幅も15mm拡大された。全高は15mm低い。

エクステリア、インテリアもバージョンR専用仕様だ。

まずエクステリアではフロントバンパー下の開口部が大きくなり、エアダム効果も高められた。さらにボンネットフードの開口部も大きくなった。これはパワーアップしたエンジンへの冷却効果を高めるためだ。ボディサイズに回りこむと、前後のフェンダーにブラック塗装のオーバーフェンダーが装着されているのが目に入る。ラリーアートバージョンの185/55R15タイヤから205/45R16にサイズアップされたタイヤをカバーするためのオーバーフェンダーだ。リアゲートのスポイラーも大型化された。

インテリアもペダル類はアルミプレート。シートはスポーツシートを標準、レカロをオプションに設定するなど、スポーツ色を強くしている。

ワインディングでわかる性能

パワーユニットは4気筒1.5Lターボだがラリーアートバージョンよりも7馬力パワーアップし、154馬力を発生する。5速MT車はトルクも3.1kg- mアップし21.4kg-m。CVT車は18.3kg-mに抑えられている。どちらのエンジンも排ガス低減レベルは三ツ星だ。

5速MTはヨーロッパで販売されているターボモデルに使用されているゲトラグ社製のミッションを使用。レースにも耐えられるスペックだ。5速MT車はスピードメーターも240km/hスケールになる。1.5Lターボは2000回転をオーバーするあたりからトルクが盛り 上がる。クラッチペダルはやや反発力が強い。このバージョンRを楽しむのにはワインディングがピッタリ。タイトコーナーではアクティブスタビリティコントロールが、FF車のリードコーナリングを助けてくれる。ブレーキ性能もスポーツ走行向きだ。

CVT仕様は6速マニュアルモードを使えば、MT車よりもスポーティドライビングを楽しめる。

MTモデルとCVTモデルが同価格

コルトラリーアートバージョンRの車両価格は197万4000円。これは5速MTと6速ATともに同じだ。

この価格設定は、かなり迷ってしまう。MTとATが同じで、しかもどちらも走りの楽しさを味わえるからだ。

MT車は、モータースポーツの世界では名門のゲトラグ社製のミッションとザックス社製クラッチを使用するという本格的な組み合わせが魅力。マニュアルミッションのダイレクトなトルクフィーリングを味わえる。さらに5MT車にアクティブスタビリティコントロールも組みこまれている。これはタイトコーナーでは FF車に有利だ。

しかし、クラッチペダルなしの6速ATもマニュアルシフトができるので、こちらも走りを楽しめる。とくに左足でブレーキングするテクニックを身につければ、その走りはさらに俊敏になり、おもしろいのだ。

どちらも魅力的だが、バージョンRということで、5速MTをすすめたい。

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石川 真禧照
筆者石川 真禧照

1947年東京都生まれ。1970年日刊自動車新聞社入社。翌年同社退社後、フリーの自動車評論家となる。1982年「I.W.OFFICE」を設立し、自動車を中心としたメディア活動を開始。「自動車生活探検家」として、『GORO』『DIME』(小学館)、『HOT DOG PRESS』(講談社)、『カーセンサー』(リクルート)など多数のメディアで活躍、現在に至る。日本モータースポーツ記者会会員。日本自動車ジャーナリスト協会副会長。記事一覧を見る

樺田 卓也 (MOTA編集長)
監修者樺田 卓也 (MOTA編集長)

自動車業界歴25年。自動車に関わるリテール営業からサービス・商品企画などに長らく従事。昨今の自動車販売業界に精通し、売れ筋の車について豊富な知識を持つ。車を買う人・車を売る人、双方の視点を柔軟に持つ強力なブレイン。ユーザーにとって価値があるコンテンツ・サービスを提供することをモットーとしている。

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