レクサスLC500の新ハイブリッドシステムは“肉食系”!世界の強豪と戦う準備が整ったレクサス(2/2)
- 筆者: 清水 和夫
高品質なクルマ作りをトヨタ一体で取り組む
基本骨格は車体剛性と軽量化が最重要課題で、低重心化やタイヤを車体の四隅に配置できる各ユニットのパッケージが一から見直されている。
数字は明らかにされていないが、前後重量配分は50対50に近づけられ、慣性モーメントも低減されている。高張力鋼板とレーザースクリュー溶接など、生産技術もLCの開発には積極的にバックアップし、高品質なクルマ作りをトヨタ一体となって取り組んでいる。
チーフエンジニアの佐藤さんの話ではドライバーと重心点が近づいたことで、ステアリングを操作したときの感覚が、もっと自然にクルマと一体感を感じながら操縦できるようになったとのこと。
単に乗り心地とダイナミック性能を高めるだけでなく、レクサスのフラッグシップとして、世界の強豪と戦える「快適で愉しい走り」を目指している。
BMW「650」を仮想敵国とするほどパフォーマンスを重視
一方、マルチステージハイブリッドとは、端的に言えば、従来のTHSを大きく進化させた肉食系ハイブリッドだ。
いままでトヨタとレクサスのハイブリッドは燃費とスムースさを売りにしてきたが、今回のハイブリッドはBMW「650」を仮想敵国とするほど、パフォーマンスを重視している。
多段化したハイブリッドは、従来のGS450hで使ってきたモーターの回転を切り替えるという副変速の機構とは違って、完全に4つの独立したシステムを持っている。
つまり、エンジンと電気的なCVT変速器の後ろ側に4つのファイナルギアを配置しているのと同じ意味を持つ。この4つの副変速機を1~4に分類すると、副変速機1は1~3速、副変速機2は4~6速、副変速機3は7~9速を担当。最後の副変速機4は完全なオーバードライブとなる。
実際の機構は異なるが、性能的にはポルシェのPDKが10速になったと思えばいいのではないだろうか。
その疑問を担当の大島さんにぶつけると、「レクサスは油圧で実際のギアを切り替えていないので、もっと速く変速できます」と自信満々の回答が返ってきた。
レクサスの場合、従来のハイブリッドは燃費とスムースさを優先してきたが、マルチステージハイブリッドならBMWを追いかけることもできそうだ。この肉食系ハイブリッドに早く乗りたいと思った。
[Text:清水和夫]
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