レクサス SC 新型車徹底解説
- 筆者: 石川 真禧照
- カメラマン:原田淳
日本で唯一のプレミアムスポーツクーペ
メルセデス・ベンツSLやSLKなど、最近のラグジュアリークーペの世界は、ハードルーフがそのまま自動開閉するタイプが流行している。SCはまさにその流行の中心にあるモデルといえる。
スタイリングの基本は旧ソアラだが、レクサス化にあたり、フロントマスクはより立体的になり、ヘッドライトのデザインはよりシャープになった。
ラグジュアリースポーツクーペという華やかな存在を証明するのはボディカラーのバリエーションの多さ。12色も用意されている。ちなみにGSは11色、ISは10色だ。プレミアムイエローグリーンのSCなどは、輸入車の高級クーペのようだ。
ボディサイズは全長4535mm、全幅1825mm、全高1355mm、ホイールベース2620mm。このサイズはメルセデス・ベンツSLやマセラティクーペとほぼ同サイズになる。
エンジンはV8、4.3Lで、マニュアルシフトモード付の6速ATと組み合わされる。グレードは1グレードのみの設定。
日本では唯一のプレミアムなスポーツクーペとして、独自のポジションを築くモデルといえる。
国産車とは別次元の“レクサスワールド”な室内空間
インテリアの変更はあまり多くない。安全装備では、ニーエアバッグが運転席と助手席に標準装備されたことと、ETC用の装置が備わったことが大きな変更になる。
インテリアは、ソアラからの流れを踏襲していることもあり、最新のモデルと比較すると、例えばナビゲーション画面の見やすさなどがウィークポイントになる。しかし、インテリアのカラーコーディネートや木目パネルのバリエーションは、他のレクサス車とは異なり華やかだ。なかでもエクリュと呼ばれる明るい木目を用いたコクピットは、国産車ばなれしている。これぞレクサス、という感じのインテリアだ。ノーブルレッドのインテリアもなかなかのもの。センターコンソールからレッドという室内は、これも国産車とは別次元の世界。レクサスワールドだ。
電動開閉式のメタルトップは約25秒で、確実にルーフを処理している。オープンにすると、ボディ剛性が低下してしまうのは、この時代のクルマとしては、仕方のない部分。
リアシートは一応、プラス2的設けられているが、レッグスペースはほとんどないに等しい。子供でも座り続けるのはむずかしい広さだ。
ゆったりと“流す”走りを楽しみたい一台
SCのエンジンはV8、4.3L、280馬力。6速ATとの組み合わせはGS430と同じになる。ギア比も同じだが、車両重量は30㎏だけSCのほうが重い。しかし、このパワーになると、これ位の重量差はほとんど問題にならない。とはいえ、スタートから4000回転あたりまでは、やや車体の重さを感じる。6速ATは自動シフト制御を備えているのは、他のレクサス車と同じ。シフトショックも少なく、高級クーペらしい、重厚感とトルク感を味わえる走りを体感できる。
エンジン音も5000回転になっても耳障りな音は室内に侵入してこない。
SCの魅力は、ゆったりと常に“流す”感覚を味わえることにある。
例えば、この動力性能をワインディングで楽しもうとすると、重い操舵力のハンドルと戦わなければならない。ルーフを開けていれば、ワナワナと動くボディシェイクとも戦う必要がある。
そのようなことは、このラグジュアリーモデルには似合わない。箱根を飛ばすよりも六本木を流すほうが、このクルマには合っている。この余裕こそが、SCオーナーにほしいフィーリングなのだ。
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