クルマの夏バテに要注意! 真夏の長距離ドライブ後に見てほしい愛車のメンテナンスのポイント

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新型コロナウイルスの感染拡大防止策として、クルマが改めて注目されている。そのため、お盆や夏休みなどで長距離を走ったという人も多いのではないだろうか。

最近のクルマは品質が上がったとはいえ、そのまま放置しているのはダメ。今回は真夏の後始末として行いたいメンテナンスのポイントについて紹介しよう。

目次[開く][閉じる]
  1. 溝やヒビに要注意! タイヤは日頃から確認してほしいポイント
  2. 真夏に使いがちなエアコン類は今チェックすべきだ
  3. 見ないより見た方が絶対に良い! 初心者でもできるお手軽メンテナンスとは

溝やヒビに要注意! タイヤは日頃から確認してほしいポイント

長距離運転後に注意すべきなのが、クルマのメカをメンテナンスすることだ。

メカというとなにやら難しいように思うかもしれないが、日常点検程度で、見て確認が中心なので難しくはない。まずは洗車の延長として行えるのが、タイヤの点検。

表面にヒビや亀裂が出ていないか。釘などが刺さっていないかを確認していく。もちろん4本すべてを見ていく。

そして、もうひとつ重要なのが溝の状態だ。サイドに印があって、その先を見ていくとスリップサインと呼ばれる、溝の中が一段高くなっている部分がある。その段の部分が表面に出ていると残量不足で寿命となってもう使えないし、車検も通すことはできないので注意が必要だ。

さらに溝については正面から見て、左右均等に減っているかを確認。

まったく同じように減ることはないが、偏摩耗や片減りと呼ばれるような極端に差がある場合はサスペンションやステアリングの異常も考えられるので、ディーラーや整備工場へ点検や調整を依頼する。タイヤの向きが正常でないと燃費にも影響があるので、なおさらだ。

またプロに依頼という点では、ローテーションも同様。クルマというのは前後で重量の差があったりするので、タイヤも前後均等に減ることはほぼない。

一般的にはフロントのほうが減りやすく、前後で差が出てきたら、入れ替えて均等に、長く使えるようにするのがローテーションという作業だ。

ジャッキがあればDIYでできなくはないが、手間もかかるので、減り具合の判断も含めてプロにお願いしたほうが安心だ。

また、タイヤを購入すると無料でローテーションを行ってくれるサービスもあるので、タイヤ交換のときにチェックしておくといいだろう。

真夏に使いがちなエアコン類は今チェックすべきだ

次に見ておきたいのがボンネットの中だ。最近のクルマはメンテナンスフリー化が進んでいるが、点検できるところもいくつか残っている。逆を言えば、今でも残っているということはそれだけ点検が重要とも言える。

まず見るのがオイルの量。走った後は熱に注意しつつ、点検用のスティックを抜いて一度布で拭いて、もう一度刺して抜くと、オイルが先端に付着しているはず。

スティックの先端にはH(上限)とL(下限)という表示や網状になっている部分があって、ここにオイル面が来ていれば問題はなし。

最近は燃費のために、シャバシャバで水のようなオイルが使われていることもあって、減りやすいので定期的に点検しておきたい。ちなみに劣化具合については見た目からはわからないので、交換は取り扱い説明書に従うのが基本だ。

そのほか、夏はエアコンを多く使うし、ドライブではナビなどのAVを楽しむこともあるので、電気系の負担が増えがち。

電気系の要となるバッテリーも当然、点検しておきたい。

中に入っている液の状態が見えるタイプなら、サイドにある2本のラインの間に液面があるかを確認。中は6つの部屋に分かれているので、それぞれすべて見ておく。そのうえで減っているようなら、上部についているフタを開けて、専用のバッテリー補充液を足しておく。

最近ではメンテナンスフリーバッテリーが増えていて、中の液量を確認できないタイプが増えてきているが、その場合は上部に丸い覗き窓が付いているはず。この中の色で充電不足や要充電がわかるので覗いて判断すればいい。この場合は誰でも判断しやすいので、とても便利だ。

見ないより見た方が絶対に良い! 初心者でもできるお手軽メンテナンスとは

オイルやバッテリー以外で、DIYでも見られるのはエアクリーナーで、これはエンジンの上や横にあるボックスの中に入っていて、場所さえわかればフタを開けるだけで取り出すことができる。

取り出したら、表面の汚れを確認して、あまりに汚いなら新品に交換する。ディーラーにお願いしてもいいし、カー用品店でも新品を売っているので、入手はしやすいだろう。

最後に、フィルターでもうひとつ重要なのがエアコンのフィルターで、家庭用エアコンでもフィルターが付いていて掃除するが、それと機能は同じ。

クルマの場合、どこに付いているかというと、ほとんどの場合、助手席前のグローブボックスの裏側。

取り扱い説明書を見るとグローブボックスの外し方が書いてあるので参考にするといいが、意外なほど簡単にできるので、DIYで十分作業は可能。

エアクリーナーと同じように外して汚れを点検するが、ここを通った空気を吸いっているだけに、気になるようなら交換してしまったほうがいいだろう。

エアコンではそもそも効きが悪くなったという声も酷暑だけによく聞かれるようになったが、さすがに素人判断での点検は無理なので、ディーラーや修理工場、さらには街にある電装品専門店で点検してもらうといいだろう。

夏や冬のあとは気候が大きく変わるだけに、愛車を初期化するいい時期とも言える。もちろん見られる範囲でかまわない。

最近は酷暑や長雨、ゲリラ豪雨、豪雪など、クルマを取り巻く環境も厳しくなっているだけに、なにもしないで放置というのだけは避けるようにしたい。

素人でも、見ないよりは見たほうが絶対にいい、ということは頭に入れておいてほしい。

【筆者:近藤暁史】

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近藤 暁史
筆者近藤 暁史

男だてらに学習院大学文学部国文学科卒。ファッション誌の編集から一気に転身して、自動車専門誌の編集部へ。独立後は国内外の各媒体で編集・執筆。雑ネタを中心に、旧車、メカ、メンテナンス&レストアなどを得意とする。また、貼って効くなど、業界唯一のオカルトグッズ評論家としても活躍する。愛車は19歳のときに買ったFIAT500(ルパンのやつ)、2代目プントを6台乗り継ぐ(すべて色違い)、フィアット馬鹿一代。さらにバイクは現在稼働が4台。ひっそりとYouTube「こんどう自動車部」も進行中なので、こっそり見てみてください。記事一覧を見る

樺田 卓也 (MOTA編集長)
監修者樺田 卓也 (MOTA編集長)

自動車業界歴25年。自動車に関わるリテール営業からサービス・商品企画などに長らく従事。昨今の自動車販売業界に精通し、売れ筋の車について豊富な知識を持つ。車を買う人・車を売る人、双方の視点を柔軟に持つ強力なブレイン。ユーザーにとって価値があるコンテンツ・サービスを提供することをモットーとしている。

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