BMW X6M 海外試乗レポート/河村康彦 編(3/3)

  • 筆者: 河村 康彦
  • カメラマン:ビー・エム・ダブリュー株式会社
BMW X6M 海外試乗レポート/河村康彦 編
画像ギャラリーはこちら

こういったモデルから、新技術は生み出される

こうした強力無比なパワーパックの搭載に対応して、フットワークの強化も当然行われている。電子制御の可変減衰力ダンパー付き強化サスペンションに、同じく電子制御を行うリアのヨーコントロール・システム、そして大容量のブレーキ・システムやアクティブ・スタビライザーなどはいずれも標準のアイテム。

実際、走りのチェック用に設定されたサーキットコースを駆け巡ってみると、限界の8割程度のペースまでは全く完璧な“オン・ザ・レール”の感覚で、この巨体を振り回す事が出来た。

そんな一方、「残りの2割」の領域にまで踏み込むと、やはりそこでは重く、背が高いというパッケージング上のハンディキャップを意識せざるを得ない面もあったのは事実。

コーナーを追い込めば強いアンダーステアが姿を覗かせるし、遠慮のないペースで走り回っていると、さしもの強化されたブレーキもやはりフェード気味になる・・・という具合にだ。

今の時代、こんなモデルに一体どんな価値があるのか?とそんな意見もあるかも知れない。が、こうした「特別なモデル」であるゆえに、そこではある程度自由にコストを掛けて、最新技術に挑戦出来るといった面があるのも確かだろう。

そして、そんなところから実用化された新技術は、いずれよりポピュラーなモデルにも普及し、大きな省エネ効果やさらなる安全性向上に威力を発揮するというストーリーを描く事が出来る。

現在の“M車”のようなモデルは、そんな新技術の開拓者としての役割をも担っているというわけだ。

前へ 1 2 3

この記事の画像ギャラリーはこちら

  すべての画像を見る >

【PR】MOTAおすすめコンテンツ

河村 康彦
筆者河村 康彦

1960年東京生まれ。工学院大学機械工学科卒。モーターファン(三栄書房)の編集者を経て、1985年よりフリーランスのモータージャーナリストとして活動を開始し、現在に至る。日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員、ワールド・カー・オブ・ザ・イヤー選考委員、インターナショナル・エンジン・オブ・ザ・イヤー選考委員 などを歴任。記事一覧を見る

樺田 卓也 (MOTA編集長)
監修者樺田 卓也 (MOTA編集長)

自動車業界歴25年。自動車に関わるリテール営業からサービス・商品企画などに長らく従事。昨今の自動車販売業界に精通し、売れ筋の車について豊富な知識を持つ。車を買う人・車を売る人、双方の視点を柔軟に持つ強力なブレイン。ユーザーにとって価値があるコンテンツ・サービスを提供することをモットーとしている。

MOTA編集方針

「車好きのみんなが見ているメルマガ」やSNSもやってます!
カー用品・カスタムパーツ

愛車の売却を、もっと楽に!もっと高く!

  • 一括査定はたくさんの買取店からの電話が面倒?

    これまでの一括査定は、たくさんの買取店からの電話が面倒でした。MOTA車買取なら、最大20社の査定額をwebで簡単比較。やり取りするのは査定額上位の3社だけ。車の査定が楽に完結する仕組みです。

  • 一括査定は本当に高く売れるの?

    これまでは、買取店に会わないと査定額がわからず、比較がしづらい仕組みでした。MOTA車買取は、申込翌日18時に最大20社を簡単比較。加えて、買取店は査定額上位3社に選ばれるために競い合うから、どうしても高く売れてしまいます。

新車・中古車を検討の方へ

人気記事ランキング
最新 週間 月間

新着記事

新着 ニュース 新型車 比較 How To
話題の業界トピックス・注目コンテンツ

おすすめの関連記事

BMW X6 Mの最新自動車ニュース/記事

BMWのカタログ情報 BMW X6 Mのカタログ情報 BMWの中古車検索 BMW X6 Mの中古車検索 BMWの記事一覧 BMW X6 Mの記事一覧 BMWのニュース一覧 BMW X6 Mのニュース一覧

この記事にコメントする

コメントを受け付けました

コメントしたことをツイートする

しばらくしたのちに掲載されます。内容によっては掲載されない場合もあります。
もし、投稿したコメントを削除したい場合は、
該当するコメントの右上に通報ボタンがありますので、
通報よりその旨をお伝えください。

閉じる