BMW 新型 X5 xDrive35d(クリーンディーゼル) 試乗レポート/国沢光宏(2/2)
- 筆者: 国沢 光宏
- カメラマン:島村栄二
絶品6気筒を抱いて快適クルージング
もちろんユッタリ流しても快適だ。100km/h巡航時のエンジン回転数は1500回転程度。そもそも直列6気筒ってエンジン振動の点で「完全バランス」である。ディーゼルでも完全バランスの妙味はキッチリ出ており、クルーズコントロールをセットして走れば極楽。どこまでも行けそう。
乗り心地だって良好! 試乗車は255/50R19という大きくて重いタイヤを履いているにも関わらず、ドタバタ感がない。路面の継ぎ目の大きい西湘バイパスを走っても全く気にならないレベルに収まっているのだからタイしたモンです。日本車なら特上クラスの評価をつけておく。
そもそも「走り」がSUVと思えないくらい普通。重心の高さや重さを感じさせない。コーナーでハンドル切っても自然に曲がってしまう。いろんな意味で「やられた!」。レクサスRXに乗ると「いいね!」と感じるが、新しいX5と比べたらグニャグニャなだけ。X5はシャープで滑らかなのだ。
メルセデスMクラスと大いに迷うべし!
車両価格はベーシックな『X5 xDrive35d SE』で792万円。スタンダードの『X5 xDrive35d』なら821万円。当然の如く誰にでもすすめられる価格帯のクルマじゃないが、このカテゴリーを探している人からすれば相当魅力的だと思う。はたしてガチンコのライバルとなるメルセデス・ベンツ Mクラスと迷ったならどうすべきか?
最大の違いは安全装備。新型X5にも自律自動ブレーキが装備されるものの、Mクラスのレーダーセーフティパッケージに機能面で若干届かない。走りの質感でX5。先端技術ならMクラスといった感じ。大いに迷うんじゃなかろうか。ジックリ比較試乗し、楽しんで買い物をしたらいい。
[レポート:国沢光宏/Photo:島村栄二]
この記事にコメントする