アルファロメオ アルファ156スポーツワゴン GTA 試乗レポート
- 筆者: 石川 真禧照
- カメラマン:原田淳
サーキットを走行できるワゴン---アルファ156スポーツワゴンGTA
日本の輸入車市場でアルファロメオ人気を構築したのは、156セダンだった。そのセダンをベースにステーションワゴン化したモデルは2000年9月から日本にも導入された。
こちらも新しいアルファファンを獲得した。そして、今度はGTAの登場だ。この名称だけでも、昔からのアルファファンはたまらない響だろう。
1960年代にヨーロッパのサーキットを席巻したスポーツモデルで初めてGTAの名を使い、その名を高めた。アルファファンにとってGTAは、メルセデスのAMG、アウディのS、ホンダのタイプRのような、スポーツブランドなのだ。
今回デビューした「156スポーツワゴンGTA」も、まさにサーキットを走行できるワゴン、という性格だ。このテのスポーツモデルをつくらせると、やはりアルファは世界一。ハンドルを握っただけでもワクワクするクルマに仕立てて、日本に上陸してきた。
GTAの名にふさわしい数々のチューニング
スポーツワゴンGTAは、156スポーツワゴンをベースに、ハイパワー走行に耐えられるように数々のチューニングが施された。
エンジンはV6、DOHCの3.2L。250ps/6200rpmの最高出力と30.6kgm/4800rpmの最大トルクを発生する。ノーマルのワゴンはV6、2.5L、192ps、22.2kgmなのでかなりの出力/トルクアップ。この性能に合わせてサスペンションもジオメトリーをリニューアルした。ブレーキもフロントにブレンボ製の対向型4ピストン、305㎜径ベンチレーテッドディスクを装着している。タイヤも225/45ZR17サイズを標準装着だ。
ミッションはオートマチックモード付シーケンシャル「セレスピード」の6速。CityモードではAT、マニュアルモードはシフトレバーかハンドルのパドルスイッチでシフトする。
ボディもワイドフェンダー、サイドスカート、リアバンパーが迫力あるデザインになる。
実用車として日常の足にしても疲れない
試乗は、まずcityモードを選択して走り出す。シフトアップは2000~3000回転と高め。町中では3速までしか入らない。シフトアップタイムラグはノーマル156のセレスピードにくらべてかなり少ない。とくに加速テストのように急加速時は、ほとんどタイムラグなく、一気に7000回転まで上昇してシフトする凄さ。0→100km/hは公道上でも7秒とかなり速い。
一方、マニュアルモードにすると町中でも5速まで使える。こちらのほうが使いやすい。
強化されたサスペンションの味付けは、当然、かためなのだが、突き上げのキツさは少ない。意外に乗り心地は悪くないのだ。コーナーでのロールも車速に合わせてわずかだが発生する。この動きは実用車として日常の足にしても疲れないのだ。
パワーアシストのハンドルは車速を上げていくと、やや軽めになる。速く走るときはちょっと慣れが必要かもしれない。ブレーキは常に強力なのも印象的だ。
レーシングドライバーになった気分に
GTAの室内は専用のバケットシートやアルミ前出しのスポーツペダル、専用のシフトレバーなどが、レーシーな雰囲気も高めている。エンジンをかけたときのアイドリング時の野太いエキゾーストノートも魅力的だ。
一方、電子制御の安全装備もASR(アンチスリップ)、MSR(エンジンブレーキトルクコントロール)などが備わる。とくにMSRは、4→3、3→2速へのシフトダウンで、エンジン回転が一瞬高くなり、ギアをリンクさせる音を聞くと、自分がレーシングドライバーになった気分にさせてくれる。これが楽しい。
ワゴンなのでリアのラゲッジスペースもリアシートを倒せば、広く使える。でも個人的にはラゲッジにトノカバーをかけ、トランク代わりだけに使いたい気分だ。
価格は574万円で、ノーマルの2.5L車より148万円高。安くはないがアウディS4やAMGC32 よりもかなり安く、しかも快楽度は、GTAのほうが数段上だ。
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