【高速道路】最初の高速道路が生まれた国は?
- 筆者: 清水 草一
- カメラマン:清水草一
【高速道路】最初の高速道路が生まれた国は?
そう問われて、どの国が思い浮かびますか。
ドイツかアメリカをイメージされる人が多いと思いますが、正解はイタリアです。1925年、首相から統領になったムッソリーニが、ミラノとその北方のリゾート地である湖水地方(コモ周辺)を結ぶ有料高速道路を開通させたのが、世界で最初の高速道路でした。その後ムッソリーニは、1935年までに、「太陽道路」と呼ばれる500キロの高速道路を開通させました。
当時イタリアは不況下にあり、とても豊かとは言えない状況でしたので、建設費は現在の日本と同じように、借金で建設して通行料金で返済するという方式を取りました。この考え方は当時非常に斬新で、日本も太平洋戦争後に取り入れました。
イタリアは現在でも有料道路方式(料金水準は日本の約3分の1)を取っていますが、平均所得の少ないナポリから南の路線は、北部との所得格差を考えて大部分が無料です。日本も今年6月から、一部の地方区間で「無料化社会実験」が始まりますが、こっちも偶然、イタリアに倣った形になりました。
ちなみに、イタリアの地に生まれた古代ローマ帝国は、広大な帝国の領土内に30万キロに及ぶローマ街道を建設しました。それらは幅員5メートルで、帝国の全盛時は、現在でも高速道路として使えるほど平滑な敷石を施してありました。
イタリアで世界初の高速道路が生まれた背景には、この歴史があると言えるでしょう。
MJブロンディの「ひとりごと」
イタリアはヨーロッパ諸国の中では地形が険しいですが、それでも日本よりははるかに平野が多くなだらかで、トンネルの必要性も小さいです。
日本の高速道路の猛烈な料金の高さのベースは、険しい地形、地震の多さ、地価の高さプラス、公団時代の談合体質によるものです。
道路公団の民営化後は談合が排除され、工事落札額は平均して「赤字ギリギリ」あるいは「赤字覚悟」(建設関係者)のレベルにまで落ちました。
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