高速道路の新料金体系に思う/清水草一のコラム(1/2)
- 筆者: 清水 草一
高速道路の新料金体系に思う/清水草一のコラム
4月9日にも、高速道路の新料金体系が発表されるが、現時点で報道されている内容はこうだ。
「平日・休日に関係なく軽自動車千円、普通車2千円、大型車5千円、特大車1万円上限(大都市区間も関係なし)」
「現在あるその他の割引制度は原則すべて廃止。休日上限1千円をはじめ、通勤5割引、夜間最大5割引、ETCマイレージも廃止するが、今年度に限った激変緩和措置として、通勤3割引、夜間3割引とする」
これは、簡単に言えば短距離冷遇・長距離優遇政策だ。鳩山首相が言明したCO2削減にまったく逆行する。
この制度なら75キロ走ろうが2,000キロ走ろうが、料金は同じ2千円だ。75キロ以下の利用者は、これまでの割引が全廃されるから値上げになり、長距離の利用者、特に大型車や平日利用者は大幅な割引になる。
清水草一が予想する新料金体系の「目的」
民主党はいったい何を狙っているのか?新料金体系の目的がまったく説明されていないのは実に不可解だが、勝手に予想するとこういうことになる。
ひとつは、長距離大型トラックの通行料金を大幅に下げることで、物流コストを下げること。
民主党が掲げていた「高速道路無料化」の効果の第一に、この物流コストの低減が挙げられていたから、これを実現しようということだろう。物流業者は大助かりだが、これで下がる物価はコンマ数%に過ぎず、一般消費者はまず実感できない。
もうひとつは、上限割引を平日にも広げることで、渋滞の緩和とバランスのいいレジャー需要を作ること。
確かに私のように、平日に休みを取れるクルマ好きの自営業者にとっては猛烈にありがたい。個人的には大歓迎という感じだ。
が、マイナス面を見つめなければならない。最大のマイナスは、長距離トラック輸送のコストが大きく下がることで、鉄道や内航海運が圧迫され、さらにトラック輸送のシェアが伸びることだ。
トラックによる貨物輸送は、鉄道や内航海運に比べると、エネルギー効率つまり燃費は5分の1以下。石油を5倍以上使う。
こんな政策を実行しながら、「CO2 25%削減」を約束するというのは、いったいどういう神経をしているのだろう。
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