ジャガー「新型 XE」、新エンジン『インジニウム』を搭載し世界初公開へ
アルミニウム車両の量産において世界をリードするジャガーの専門知識を結集させたのが「XE」であり、ボディエンジニアリング分野の転機になるモデルともいえる。卓越したデザインに、新たなベンチマークとなりうる乗り心地と操作性を融合した、真のドライバーのための車が登場する。
ビークルインテグリティ担当チーフエンジニアのマイク・クロス氏は「ジャガーは、これまでも、正確なハンドリングとクオリティの高い乗り心地のバランスにおいて高い評価を得てきました。『XE』は、ジャガーが長い年月をかけて培ってきた集大成ともいえるモデルです。インテグラルリンク式リア・サスペンションにより、このセグメントにおいては、並外れた乗り心地と軽快なハンドリングを両立しています。ジャガーは、競合を凌駕するほどのダイナミックさとパフォーマンスをもった車を提供することを目指しています。」と語った。
「XE」は、英国ウェストミッドランズ州ソリハルにあるジャガー・ランドローバーの工場に特設された新たな生産施設で製造される、最初のジャガー車となる。
「XE」搭載技術概要
■クラスをリードするステアリングフィール
「XE」は、ジャガーとしては初めて、最新世代のエレクトリックパワーアシステッドステアリング(EPAS)を搭載。ジャガーの最新ソフトウエアアルゴリズムにより、油圧ベースのシステムよりも、チューニングにおいて自由度が増し、クオリティの高いステアリングフィールが提供できる。さらに、ステアリングの可変ダンピング、低速時の操縦のし易さ、ジャガードライブコントロールのセッティングへの適応といった利点が挙げられる。EPASは、様々なアクティブセーフティやドライバー補助機能を可能にする。
■オールサーフェスプログレスコントロール(ASPC)
後輪駆動車の場合、最高のトラクションコントロールを備えていても、滑りやすい路面で静止状態から発進することが難しいことがある。こうした状況に備え、ジャガーは、オールサーフェスプログレスコントロール(ASPC)という、このクラスにおいては全く新しい機能を開発した。ジャガーランドローバーの、数十年にもおよぶオフロードにおけるトラクションシステムに関する経験をもとに開発したASPCは、従来よりも驚異的に少ない労力で電子的にトラクションを得ることができる。このシステムは、低速のクルーズコントロールのように動作し、滑りやすい路面状況でも横滑りせず、また、ドライバーがベダルを踏まなくても、最適なトラクションを提供する。
■インテグラルリンク式リアサスペンション
このセグメントならではのインテグラルリンク式サスペンションは、従来のマルチリンク式よりも大きな利点をもたらす。上下左右に剛性を与えることにより、インテグラルリンク式はラグジュアリーで洗練された乗り心地を保ちつつ、シャープなレスポンスとハンドリングを実現。インテグラルリンク式サスペンションのコンポーネントの多くは、アルミニウムを鍛造もしくは中空鋳造しており、強靭かつ軽量を実現する最適な製造技術である。
■スポーツカー「Fタイプ」をベースにしたフロントサスペンション
「XE」のダブルウィッシュボーン式フロントサスペンションは、鋳造アルミニウム製サスペンションタワーでサブフレームに取り付けられており、最高レベルのハンドリングとロードホールディング(走行安定性)を実現。その先進的なデザインは、ジャガーのフラッグシップモデルであるスポーツカー「Fタイプ」をベースにしており、ジャガー「XFR」と同レベルの剛性を実現するために設計された重要なコンポーネントも採用している。これらが相まって、「XE」は「Fタイプ」と同レベルの機敏さと、車との「一体感」が得られるステアリングフィールを楽しむことが可能。リアサスペンション同様、多くのコンポーネントは鋳造アルミニウムや鍛造アルミニウムからできており、なかには特許を取得した工程を経て製造されたものも含まれている。
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