【はたらくクルマ】パッセンジャーステップ ~JALの定時運行を支える、空港のはたらくクルマ Vol.3~(2/2)
- 筆者: 山本 シンヤ
- カメラマン:小林岳夫
ほとんどの旅客機に対応可能なAMSS社製パッセンジャーステップをさらに最適化
階段部分の高さはスイッチ操作によって2.2mから5.8mまで伸縮可能だが、サイドには使用する航空機の型式が記されており、マグドネル・ダグラスMD-80からボーイング747、エアバスA340まで、ほとんどの旅客機のドア位置に調整することが可能のようだ。
ただ、JALではツルシの状態で使用せず、ステップとドアとの位置関係、航空機との隙間を塞ぐクッションなどに独自の改良を施してから使用を行なっている。その作業はJALの車両メンテナンスを一手に引き受けるJALエアテックだ。
同社の施設GSE事業部羽田事業所 羽田車両グループ・グループ長の宮内 和氏は「他の航空会社ではそのままで問題にならないかもしれませんが、我々としては仮に僅かな段差や隙間であっても、お客様が不安に感じる/不便を感じさせる部分に関しては改善させる必要があると認識しています。そのような部分もJALの安心・安全に繋がっている部分だと考えています。
これらの改善はメーカーにもお知らせして、今後の商品開発に役立ててもらっています」と語る。
整備は“正確”に“完全”かつ“早急”に
ちなみに、空港で使用される車両は一般道を走る車両のような「車検制度」は存在しない。そのため、これまでの経験やノウハウを活かして、種類/台数/使用年数を把握しながら独自の基準を設けているそうだ。
また、今回紹介したパッセンジャーステップのように海外製の商品を使用しているケースも多いので、部品の互換性や補修の可否、整備性の良さなども重要となる。
「部品がないから補修ができないことがないように、定期的に行なわれる整備は“正確”に“完全”かつ“早急”に行なうことを心がけて行なっています」。
ちなみに羽田空港以外の地方空港の場合は、代替え車両の手当てが困難のため、すぐに出張対応を行なっている。東日本大震災の際も、特殊車両復旧のためにすぐ駆けつけたそうだ。
単なる整備ミスであっても、空港全体の大問題になってしまう可能性があるし、作業中にトラブル/故障が起きてしまうと運航の定時性と安全性に大きく影響してしまう。飛行場で働くクルマたちを整備しているスタッフも、JALのスローガンである「安心/安全」には欠かせないのである。
[レポート:山本シンヤ/Photo:小林岳夫]
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