【ドライビングポジション】正しいドライビングポジションってなぜ窮屈なの?
- 筆者: 清水 草一
- カメラマン:原田淳
【ドライビングポジション】正しいドライビングポジションってなぜ窮屈なの?
よく、「運転の基本はドライビングポジション」だと聞きます。
しかし、「正しい」と言われるポジションはとてもハンドルに近くて、窮屈に感じてしまいます。本当にあれが正しいポジションなのでしょうか。
その謎、私がおもしろ可笑しくお答えいたします。
クルマの運転は、男の戦場だ(女もだけど)。
正しいドライビングポジションは、ハンドルをどれだけ回しても、肩がシートバックから離れずにスムーズに回せなくちゃならない。ハンドルのてっぺんを握った時、肘に少し余裕があるのが目安。マニュアル車の場合はクラッチを切った時、膝に少し余裕があるようにというのも忘れずに。ともかく、片手でもハンドルを360度回せるポジションを取りたい。
男性の場合、どちらかというとポジションが遠すぎる場合が多いんだよね。遠すぎると、ハンドルを回すとき肩を浮かせなくちゃならず、とっさの時にしっかり切ることができずに、お手上げ状態で事故に・・・なんていう悲しいことになりかねない。
たとえば、レースでハンドルを切るたびに肩を浮かせてたら勝負にならないでしょ。レースでは、フルハーネスのシートベルトで体をガチガチに締め上げるから、肩をシートから浮かせること自体できないんだけどさ。一般道でも、遠すぎるポジションは、「いざという時にお手上げ」なんだよ。
正しいポジションは、最初は窮屈に感じるかもしれない。でも1時間もすれば慣れる。正しいポジションだと、ハンドルはじめオーディオやエアコンのスイッチにもすぐに手を伸ばせて、便利なことに気づくだろう。
女性の場合は、逆にポジションが近すぎる人がけっこういる。あまりにハンドルに近すぎると、かえってハンドルを切る動作が窮屈になるし、エアバッグが開いた時に顔に強い直撃を食うので危険だ。ヘタすりゃ目を痛めることも・・・。
エアバッグも、正しいポジションを前提に作られていることを忘れずに。