コロナでディーラーに異変!? 変わりつつある販売現場を直撃【未来モビリティ総研】(2/2)

指名買いが急増! 納得のワケとは?

加えて、リモート商談ならば話が脱線することが少なく、「スムースに話を進められる」というディーラーマンにとって嬉しい面も。嘘だろ? と思うかもしれないが、これまで2時間以上、あるいは数日かかっていた商談も半分に短縮できたスタッフもいるというほど。

人にもよるが、これまでショールームに来るお客さんは「どんなクルマがここの会社にあるのか?」「そもそも自分はどんなクルマが欲しいのか?」といった知識をほとんど持たずに来店する人が大半であった。

ところが、コロナ騒動の真っ只中である今は、ネットやSNSを通じて知識を蓄えてから「このクルマが欲しい」と指名買いが増え、結果として商談時間が以前より短くなっているという。

もちろん、最終的に契約書などの必要書類を揃えるために来店は避けられないが、この未曾有のウィルスによって来店の回数を減らせることは両者にとって嬉しいことだ。

リモート商談は課題も! 国が変われば解決か?

いくらリモート商談ができると言っても、問題点もまだ多くある。一つは、実車を見て確認したいという声に応えられない。もう一つは契約に必要な契約書などの書類をオンライン化でできない点だ。

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前者は、せっかく大金をはたいて買うのだから、ボディーカラーの確認や実際に見て触って確認したい! という声が多いのは納得できる。前述のディーラーマンいわく、自動車メーカーのHPなどで360度カメラで写した車内のイメージなどがもっと掲載できていれば……と話すほど、この声は多いようだ。

インターネットのレビューや口コミなどを参考にするのも手だが、洋服や家電のように、自分に合うものを探すツールがクルマに関しては少ないようにも思う。自分にぴったりのクルマに出会える“手がかり”になるようなコンテンツを我々自動車メディアを中心に作っていくべきだと痛感した次第だ。

このようにコロナ禍によって自動車販売の仕方、商談方法に大きな変化が生まれてきている。もちろん、新車を手に入れるまでに膨大な書類が必要で、まだまだ全てをオンラインに! というのは難しいが、これを機に国もそんな煩雑な書類をやめることを考えてもいいのではないか。

【筆者:MOTA編集部 木村 剛大】

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