車内は70度超えの猛烈な暑さ! 愛車に子供置き去りは犯罪行為だ!

2018年夏は“災害級”の暑さ

夏ですねえ、毎日暑いですねえ、7月の時点でこんなに暑いと12月くらいにはどんな暑さになっているのか……という古典的なネタを言っても寒くならないほどです。「日中の不要不急の外出は控えるように」と毎日のようにテレビでアナウンスされ、気象庁も「災害級の暑さ」と警告を出すレベルの異例事態。

そうなってくると、停車中の車内の温度も尋常じゃないレベルになっていますよね。朝にも関わらず、乗り込んだ瞬間に汗がブワっと噴き出すほどに……。

さすがに賢明なオートックワン読者の皆さんに、そんな車内に子どもやペットなどを「短時間だから」といって放置するような人はいないと思いますが、真夏の車内温度についてJAFさんが動画をまとめてくれていました。真夏の車内温度の高さを再認識するためにも、再度チェックしてみたいと思います!

窓開け、サンシェードはほぼ効果なし! 黒いクルマはより注意を

[(1)対策なしの黒(2)対策なしの白(3)サンシェード装着(4)窓開け(5)エアコン作動]

今回の実験は、午後12時から4時間、駐車条件の異なるミニバンを5台用意し、炎天下における車内温度を測定したもの。内訳は何も対策をしない車両2台と、サンシェード装着車両、窓を3cmだけ開けた車両、そしてエアコンを作動させた車両となっています。ボディカラーは何も対策しない車両の1台が黒、それ以外の4台が白となります。

※JAFユーザーテストホームページより引用

車内最高温度車内平均温度ダッシュボード

最高温度

対策なし(黒)

57℃

51℃

79℃

対策なし(白)

52℃

47℃

74℃

サンシェード装着

50℃

45℃

52℃

窓開け(3cm)

45℃

42℃

75℃

エアコン作動

27℃

26℃

61℃

その結果、エアコンを作動させていた車両以外の4台はすべて車内の平均温度が40℃を超えるという結果に。特にボディカラーが黒の車両は車内の平均温度が唯一50℃を超えており、熱を吸収しやすい色はリアルに暑くなるということが証明された結果となりました。

ということで、窓開けやサンシェードを装着した車両は、何も対策しない車両に比べれば若干低い温度となってはいましたが、ほとんど焼け石に水。ただし、サンシェードを装着することでダッシュボードの温度上昇を抑える効果は見られたので、エアコンをONにした時に車内を早く冷やすことには貢献しそうです。また、エアコンを作動し続けた車両については、当然車内温度は適温が保たれていましたが、エンジンをかけっぱなしで車両を離れるのはナンセンスであることは言うまでもありませんね。

短時間でも熱中症の危険があるんです!

続いては熱中症指標計を用いて、WBGT(熱中症指数)を算出したデータをご覧ください。WBGT(熱中症指数)とは人体の熱収支に影響の大きい気温、湿度、輻射熱の3つを取り入れた指標で、乾球温度、湿球温度、黒球温度の値を使って計算するもので、暑さ指数ともいいます。

ご覧の通り、エアコンをOFFにした直後から指数は右肩上がりに上昇し、たった5分で警戒レベルに、15分足らずで危険レベルに達しています。このように、真夏の車内はあっという間に危険なレベルになってしまうことからも、短時間だからといって車内に子どもなどを残したままにすることは許されることではありません。

特に乳幼児は体温調節機能が未発達で、高温下では短時間で体温が上昇し、最悪、死に至る場合もありますから、寝ているのを起こすのがかわいそうという理由で車内に残す方が、何倍もかわいそうなことになってしまうのです。

日産自動車は「#熱駐症 ゼロプロジェクト」を実施中

気温が高い日の駐車場。車内は、想像を絶する暑さになります。気温35℃の猛暑日なら、車内の温度は70℃を超えることも。ほんのちょっとの時間でも、車内に残された子どもやペットは大きな危険にさらされます。それが、「#熱駐症」。日産は様々なアクションを通じて熱駐症ゼロを目指します。(#熱駐症 ゼロプロジェクト 公式サイトより)

先ほどのJAFの実験でもお分かりの通り、真夏の車内の温度は想像を絶する温度になることがあります。そんな気温が高い日に、車内に残された子どもやペットの事故を防ごうというのが「#熱駐症 ゼロプロジェクト」というわけ。日産自動車では分かりやすい動画を制作して、その危険性を訴えています。

また、同ページではペット(犬)についての注意事項も掲載。例えば、犬はヒトよりも熱中症になりやすいだとか、暑さに弱い犬種、応急処置の方法など、愛犬を熱中症から守るノウハウが書かれていますから、ぜひお出かけ前に一読しておいた方がいいでしょう。

せっかくの暑さ、活用しない手はない!?

最後に小ネタをひとつ。炎天下では70℃を超えることもある車内温度ですが、それを利用する方法があります。方法は簡単で、布団やまくら、クッションなどを車内に放り込むだけ。こうすることで、高温によって布団などに潜んでいたダニなどが死滅し、フカフカになってくれるのです。天日干しするよりも効果的ですので、クルマを使わないときに試してみてはいかがでしょうか?

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小鮒 康一
筆者小鮒 康一

1979年5月22日生まれ、群馬県出身。某大手自動車関連企業を退社後に急転直下でフリーランスライターへ。国産旧車に造詣が深いが、実は現行車に関してもアンテナを張り続けている。また、過去に中古車販売店に勤務していた経験を活かし、中古車系の媒体でも活動中。最近では「モテない自動車マニア」の称号も獲得。記事一覧を見る

樺田 卓也 (MOTA編集長)
監修者樺田 卓也 (MOTA編集長)

自動車業界歴25年。自動車に関わるリテール営業からサービス・商品企画などに長らく従事。昨今の自動車販売業界に精通し、売れ筋の車について豊富な知識を持つ。車を買う人・車を売る人、双方の視点を柔軟に持つ強力なブレイン。ユーザーにとって価値があるコンテンツ・サービスを提供することをモットーとしている。

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