日産webサイトのサーバー攻撃でみえた現在の自動運転技術の問題点
- 筆者: 国沢 光宏
厳重に守られている自動車メーカーのWebサイトが攻撃される!
御存知の方も多いだろうけれど、日産自動車の公式Webサイトが6日間もアクセス出来なくなっていた。
いわゆる「DDoS攻撃」と呼ばれるアクセスを極端に多くする嫌がらせをされたためながら、驚くべきことにファイアウォールをくぐられ内部に侵入された模様。ウイルスの確認などに手間取ったらしい。これ、大問題である。
ほとんど役に立たない上、アクセス数も極端に少ない政府系のサイトに侵入されることなど珍しくないものの、ファイアウォールは日産などと比べレベルが低い。アクセス数が多く、厳重に守られている自動車メーカーのWebサイトに侵入するのことなど出来ないと思われていたほど。やはり侵入出来ないサイトなど無いか?
国が推す自動運転技術とは?
となると大きな課題になってくるのが外部からの情報を頼りにする『ITS』に代表される自動運転技術である。
国交省などは依然として自動車単独の自動運転に難色を示しており、だからこそアイサイト3など赤信号で速度を落とす制御(減速しない状態で赤信号にさしかかったら減速させる)だって可能なのに認可していない。
国交省からすれば、赤信号はITSにより地上局と車両で通信を行い、減速させるという制御を行いたいのだった。
同じく役所主体で進められている車々間通信も、車両と車両を電波で結び車間距離制御クルコンなど導入しようと目論んでいる。すでにクラウンや新型プリウスを買うと現在稼働しているITSシステムの情報を使うことが可能だ。
現在の自動運転技術は、ハッカーの格好の標的!?
もしITSのシステムにウイルスを仕込まれたらどうか?
車々間通信システムが異常を感知して自動制御をカットすれば良いけれど、ウイリスならいかんともしがたい。どうにでもなります。アクセル全開や、フルブレーキ、急転舵など何でも出来てしまう。といったことを考えれば、自動車の制御中枢に外部からの情報を組み込むのは危険だと考える。
気がついてからとか、被害出てから対応するというのは愚かだ。すでに解っていることなのだから。という意味でもITSは即刻見直すべきだろう。というか、車々間通信や路車間通信など止め、車両単独で完結できる制御を重視すべきだ。今の技術を伸ばしていけば、軽井沢のスキーバス事故のようなケースだって防ぐことが出来るようになる。
繰り返すが国交省などでやっている公共投資と天下り組織をたくさん必要とするITS技術を使う現在の自動運転技術は、ハッカー手段からすれば格好の標的になってしまう。ムダ使いはやめ、自動車メーカーに対するイヤがらせ(前述の赤信号制御を認可しないことなど)もしないで欲しい。5年もすれば素晴らしい技術が育つと思う。
[Text:国沢光宏]
※最新情報(1月21日):ファイアウォールは突破されていなかった模様。
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