極上の移動空間〜西陣織インテリアを備えたレクサスのフラッグシップ「LS」で京都を訪ねる/レクサス【PR】(2/2)
- 筆者: 飯田 裕子
- カメラマン:南井 浩孝
西陣織1200年の伝統の文脈に新しい技術を取り込んでいく
烏丸御池駅近く、烏丸通りから姉小路通りに少し入ったところに西陣織の『HOSOO』はある。5階建ての1Fに世界唯一の旗艦店とカフェ、2Fにギャラリーを備える建物そのものもモダンななかに日本の建造物らしさが漂う佇まいも、古都京都のなかでは極めて個性的だ。
近年、HOSOOはクリスチャン・ディオールのブティックの内装や、シャネルやヴァンクリーフ・アーペルなどのラグジュアリーブランドのインテリアに多く採用されており、世界から日本の西陣織というテキスタイル・メーカーとして注目されている。出迎えてくださった「細尾」の12代目、細尾真孝さんがそれらを進めてきた。そして彼が今回のLSの内装に織り込まれた西陣を実現した立役者でもある。
1200年以上続く西陣織の「固定概念に縛られていた」と細尾さんがおっしゃるように、店内に私の知る西陣織=帯や婚礼衣装、和装飾小物はなく、「これも西陣織で織られているのですか!?」と驚くような色、柄、デザインが採り入れられた製品が並ぶ。
「壊すつもりで新しいことに挑戦しても壊れない伝統の強さが西陣織にはある」という細尾さんの言葉が印象に残る。モノではなく素材の魅力と美を、西陣織の伝統で培った“職人技と最新テクノロジーを組み合わせ引き出す挑戦”を続け、新しい価値を世界中に伝えようとしているのだ。これはレクサスのものづくりと通ずるところがある。
様々な製品に使いやすいテキスタイルとするために織機を新調。これまでの反物幅(32センチ)の織機では依頼されたテキスタイルを織り上げることができないため、150センチ幅の織機から新たに開発したのだ。“開発”という一言で片付けてしまうのがしのびないほど尽力をされ、当然ながら投資も行って挑み、世界に認められる織物が出来上がったのが大きな転換となった。
車の内装材が求める性能に合う西陣織を開発
西陣織を車両内装に取り入れるのは初めての挑戦。耐久性や不燃性などの自動車の内装材として求められる機能性をもつシルク製の西陣織は存在しない。レクサスからのオファーは不可能だと思ったそうだ。しかし細尾さんご自身が工業品と工芸品の壁を取り払い、新しいものを生み出したいという想いもあり、レクサスとのコラボレーションを決めたという。耐久性・不燃性を実現することが最も苦労したところであり、4年かけて新素材を開発、実装に至ったそうだ。
箔(=月の光)が西陣(=銀波)を照らす様を思いながら、波の揺れをどう表現するか、コンマ数mmを突き詰めていき現在の表現に至る。箔を織り込むのは西陣織の伝統的な技法でもあり、本来は和紙に本銀箔を貼って細かく裁断、1本ずつ織り込んでいく。
基本的に糸は撚ることで立体的になるが、薄い箔はカットされた極細の面を織り込む。糸は織られて回転しても常に見た目は変わらないが、箔は裏返ってしまうとそこは“キズ”になる。そこでいかにコンマ数ミリの平面状の箔を織り込んでいくか。
「箔が平面上であるからこそ光が面反射する。ここが大きな特徴。おそらく世界のテキスタイルでも箔を使った織物は西陣織ならではでしょう。これまで帯はあったけれど、それを150センチの幅、さらに実車搭載できる機能性を兼ね備えたものを開発できたのは大きかった」と細尾さん。数色のグレーと箔のコンビネーションは光の加減で陰影がつき、立体感も触れた以上に視覚的な情緒を生んでいる。
LSのドアトリムに配されたプラチナ箔(=月の光)が柔らかな平面の風合いを生み、そこから注がれる銀の波を、色と一見フラットに見えて凹凸のある西陣織は様々な光を取り込み濃淡を創り出す。LSの一部として調和している「月の道」を、“個性”としてインテリアデザインのなかに見出すことができ、東京~京都をドライブ中、ゆったりとした気持ちで眺めることができた。実はナイトドライブで間接照明が当たるのがまた優美であった。
Made in Japanならではの最上級のおもてなし
LSのスタンダードはレザーであり、パネル部は切り子調カットガラス、木目や色味で風合いを表現する上質なウッドや本アルミ仕上げなども用意され、どれも手が込んでいて素晴らしい。しかしプラチナ箔と西陣織のコンビネーションはMade in Japanのレクサスならではの最上級のもてなしを感じることができる。
LSはデザイン性の“質”、走りの“質”をテクノロジーの力も借り、人の手によって創り出されている。細尾さんの「究極の美を追求し、常に挑戦し続ける姿勢」や「モノづくりに対する姿勢(=技術は人に代替する手段ではない、共にあるもの)」はレクサスの価値観に強く共鳴するところでもある。このコラボレーションを知ることで、レクサスのLSに込めた新たな価値を見出そうという姿勢、そしてその好例として「月の道」がさり気なくレクサスの未来をも照らしているように思えた。
[筆者:飯田 裕子 写真:南井 浩孝]
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