テスラ ファクトリーレポート/日下部保雄(1/3)

テスラ ファクトリーレポート/日下部保雄
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予約で3ヶ月待ちとなる程人気のテスラ ロードスター

テスラのディーラーは全米に5店舗あり、その内のLA・サンタモニカにあるテスラ・ストアに赴いた。

メインストリートに面したテスラ・ストアは、日本の自動車ディーラーの感覚とはかけ離れており、最初は休業なのではないかと思ったほど森閑としていた。

ロサンゼルスの強い日差しを避けるために、ショーウィンドウにフィルムを張ってあることもあって、照明が付いていないように見えたほどだ。実はこのショールームは、ワークショップオープンになっている。排気ガスがまったく出ないために、このような作りが出来るのだという。

中に人の気配がしたので恐る恐るドアを開けると、ディレクターらしき女性が対応してくれた。日本からやってきたプレスはおそらく私達が初めてではないのだろう、手馴れた様子だしアメリカらしくとてもフランクだ。

残念ながら私の英語力では理解できないところも多々あったが、現在までにロスだけで250台も販売していると聞くと、テスラのメインディーラーであることは間違いない。

すでに予約待ちが3ヶ月、どこかで聞いたような景気のよい話だが、実際に後で出てくるファクトリーの様子を見ると、生産量は限界があるのでデリバリーまでに時間がかかるのは当然。

むしろ、よく250台も売ったものだと感心した。実際にガランとしたショールームにおいてあったテスラ・ロードスターもユーザーのクルマとのこと。ちなみに、北米では約800台のテスラが走り回っているらしい。

テスラがEVであることを改めて思い知った次第で、匂いが変わらないのはちょっと新鮮だった。何台かのテスラがリフトアップされていたのでシゲシゲと見てきたが、フロアは完全にフラット、AP製のブレーキとビルシュタインのダンパーが装備されていた。

リアにはガソリン車では見たこともない小さなファンがあったが、バッテリー/モーターからの熱を逃がすもののようだ。

タイヤは全てアドバンだが、減り方を見るときれいに磨耗している。高トルクの電気トルクを上手に接地させているサスペンション・ジオメトリーであることがわかる。フロントが偏磨耗していないところをみると、リアヘビーでアンダーステアが出まくり、と言うこともないようだ。

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日下部 保雄
筆者日下部 保雄

大学卒業後、モータージャーナリズムの世界へ入り、自動車専門誌をはじめ各媒体に新車の試乗レポートやコラムを寄稿。最近では、雑誌媒体のほかにFMラジオやインターネット自動車情報サイトでも活躍。記事一覧を見る

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