日産がジュークとエクストレイルの中間となる新型SUV“キックス”を中国に投入【上海ショー2017】
- 筆者: 鈴木 ケンイチ
◆コンパクトSUV“キックス”を中国市場へ投入
2017年4月19日、上海モーターショーが開幕した。日産のブースは、メインステージを一番下に置き、そこから展示スペースが階段状に高くなってゆく。展示スペースは、メインステージに向かって弧を描くになっており、半円のコロシアムのようにも見える。
そのメインステージに並んだのは3台のSUVであった。ひとつは日本でもお馴染みのエクストレイル。そして、ピックアップトラックのナバラ。最後がキックスだ。
キックスは、2016年にブラジルから投入が始まったばかりのコンパクトクロスオーバー。ブラジルだけでなく、数多くのマーケットでの販売が計画されている世界戦略車だ。全長4295mm×全幅1670mm(ブラジルモデル)というサイズは、ジュークとエクストレイルの中間になる。
ちなみに中国においてコンパクトSUVは、今、最も伸びているジャンルであり、キックスは、ちょうどそこに当てはまる。また、コンパクトSUVのユーザーの多くは中国でいう「90后(90後)」という1990年代生まれの若者だ。この世代の若者は個性的でフレッシュなことが特徴だ。キックスは、そうした90后(90後)をターゲットにしているという。
また、キックスは、2014年から進めている中国の日産のブランド戦略にも合致している。それが「YOUNG NISSAN」だ。若さへの賛歌だけでなく、精神面の重視。実年齢ではなく、「情熱、挑戦、自信」といった内面性の重視。そして、インテリジェント化(知能化)と「つながる(人やクルマ、人生)」というテーマ。
これらを日産ブランドに反映することで、販売台数を伸ばすことが目的となっている。ちなみに、2017年の販売台数は年間108万台だ。SUV人気の高い中国で、サイズの異なるSUVが揃うのは、販売面でも相当に有利なことになるだろう。
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