トヨタ、テスラと電気自動車開発で提携
トヨタは、テスラモーターズと電気自動車とその部品の開発、生産システム及び技術に関する業務提携を実施していくことで基本合意した。今後両社は、専門チームを組織し、具体的な提携業務の内容や対象範囲等について、検討を開始する。
なお、今回の業務提携に伴い、トヨタはテスラに対して、総額5000万ドルを出資し、テスラ株を保有する。
トヨタの豊田章男社長は「高い技術力、モノづくりにかける強い思いやひたむきな姿勢に、テスラの無限の可能性を感じた。ベンチャー企業であるテスラから、チャレンジ精神や意思決定のスピード、柔軟性を学び、かつてベンチャー企業として生まれたトヨタにあった精神を思い起こし、新たな未来に向けチャレンジしていきたい」と語った。
テスラのイーロン・マスクCEO は「トヨタは、サスティナブルモビリティの実現に向けたコミットメント、たゆまぬ技術革新、品質向上を実践する会社である。その会社がテスラとの提携・出資を選んだことは、テスラにとって大変光栄であり、我々の技術力に対する力強い後押しになるものと考えている。またトヨタのもつ車両の開発・生産に関する見識を学び、そして是非取り入れていきたい」と語った。
トヨタは、1937 年の設立以来、「自動車を通して社会に貢献すること」を企業理念とし、多くのお客様に喜んでいただけるクルマづくりに取り組んできた。1997 年には、世界初の量産ハイブリッド乗用車「プリウス」を発売し、これまでのハイブリッド車の累計販売台数は約250 万台にのぼる。また、昨年末には一般家庭での充電も可能なプラグイン・ハイブリッド車のリース販売を開始。電気自動車についても2012 年には市場投入を予定するなど、環境対応技術の普及に向けた積極的な取り組みを実施している。
テスラは、徹底的なコスト削減を通じて、お客様に手頃な価格での電気自動車の提供を目指している。カリフォルニア州パロアルトを本拠地とする同社は、電気自動車、及びEV パワートレーンの構成部品の設計・生産を実施しており、現在、米国において唯一高速道路での走行に対応する電気自動車である「ロードスター」を生産・販売している。「ロードスター」は、極めて俊敏な加速性能を有する一方で、環境汚染物質の排出はゼロである。これまでに北米、欧州、アジアにおいて1,000 台以上を販売しており、サービス網についても全世界をカバーしている。