日産 プリンス スカイライン 2000GT-B「羊の皮を着た狼?」【車なご図鑑】
プリンス スカイライン 2000GT-Bってこんなクルマ
今では日本を代表するスポーツセダンとしてのブランドを確立した日産「スカイライン」シリーズ。そのスポーツイメージを確立したのが、この2代目モデル「プリンス スカイライン 2000GT-B」であると言われています。
そのストーリーに触れる前に、今では聞き慣れない「プリンス」という名称についてご紹介します。プリンス自動車は1947年に創業した自動車メーカーで、当初は電気自動車を製造していました。それが後にガソリンエンジン搭載の乗用車を生産するようになり、1966年に日産自動車と合併するまで、様々なモデルを生産・販売していました。スカイライン同様、高級セダンとして長く愛された「グロリア」シリーズの名称も、プリンス自動車時代に生まれたものです。
そんなプリンス自動車が1963年に発表したのが2代目「プリンススカイライン」。これが名車として語り継がれるきっかけとなったのが、日本のモータリゼーションが加速する1964年に開催された「第2回日本グランプリ」。鈴鹿サーキットを舞台にした「GT-II」カテゴリの一戦で、このスカイラインのレーシングモデル「スカイラインGT」は、ドイツから参戦した「ポルシェ904」をヘアピンコーナーで抜き去るという偉業を成し遂げます。
そもそも技術と経験が段違いの海外勢に勝利することなど、到底不可能と思われていた当時の国内モータースポーツ事情。さらに、相手は地を這うように低いボディにミッドシップエンジンを組み合わせたプロトタイプ・レースカー。高速域の安定性も旋回性能も段違いで、片や市販車と大差ない見た目の4ドアセダンで勝負を挑むなど無謀、というのが当時の常識でした。現在ポルシェというと、街乗りの快適性と速さを持ちあわせたGTカー「911」を思い浮かべますが、この904はそれと異なる設計思想を持った、真性のレーシングカーだったのです。
勝負の結果はポルシェに後塵を拝することとなりますが、一時的にポルシェに先行したという事実に、日本中が大いに湧き立ちました。現在日産自動車のCEOを務める志賀俊之氏も、9歳だった当時このシーンを見て“将来は日産に入りたい”という思いを抱いたといいます。
車体の特長は、コンベンショナルな4ドアセダンのボディにハイスペックな水冷直列6気筒OHCエンジンを搭載し、各所をチューニングして戦闘力を高めていました。今では国内外の多くのブランドが行う手法ですが、まだまだボディ剛性や走行安定性の向上が容易でなく、タイヤの限界性能も高くなかった当時、それはかなり実験的な設計だったと言われています。
今となっては一般的に耳にするようになった「羊の皮を被った狼」という表現は、この「見た目は大人しいサルーンでも、高性能エンジンを搭載する獰猛な車」という暗喩が込められており、後のスカイラインシリーズにも継承されていきます。
さて、そんなエポックメイキングな一台として後世に語り継がれるプリンススカイライン。車なごの世界ではどのように描かれるのでしょうか。
プリンス スカイライン 2000GT-B「車なご」キャラクター解説
だんだんと時代を遡ってきた車なご図鑑ですが、今回は1960年代のお話です。
正直、旧車のキャラクターを作るのは、いかに自動車専門メディアといえど苦労します。とくに情報の正確性が求められますので、各ブランドが発信している情報を必死で探すことになります(笑)ここ数年で、各ブランドから旧車に関する情報がアーカイブ化され、プレス用に閲覧できるようになってきましたが、それでもやはり資料の数は少なく……そんなこんなで今回ご紹介するのは、日産 プリンス スカイライン 2000GT-Bちゃん!
名前が長い理由は、車種紹介で書いた通りですので、ここでは簡単に、日産:姓/プリンス:ミドルネーム/スカイライン:名、だと思っておいてください。
この娘のモチーフは、皆さんもお分かりの通り「羊の皮を被った狼」という表現。他の車種でもこの表現を使われることが稀にありますが、後のスカイラインGT-Rにつながる重要な転換期になったことは間違いありませんので、この表現を2代目スカイラインの代名詞として使うことにしました。
ポイントは「羊パーカー」「おおかみ耳とおおかみ尻尾」ですね!超可愛い。「その可愛い見た目に反して、獰猛な性能」というのが表現の由来です。
ゲーム中ではふわふわした可愛らしい女の子として登場しますので、紳士淑女の皆さま、ぜひ可愛がってあげてください。走っている間のしぐさも見ものです!
デザインの特徴としては、今ではめったに見られない「フェンダーミラー」でしょうか。ドアではなくボンネットに近い位置にミラーがついています。使ったことがないので使用感をお伝えすることが出来ないのですが、聞くところによると意外に使いやすいそうです。
ちなみに、古い型の車両を使っているタクシーには稀にフェンダーミラーが採用されていることがありますので、街中でタクシーを見かけたら探してみてください。
「車なごコレクション」とは?
今回紹介したキャラクターが登場する『車なごコレクション』は、実在する車を擬人化したスマートフォンアプリです。豪華声優陣が彩るフルボイスも要チェック!登場する車種は170種類以上!
車なごは「クルマの擬人化」をテーマに、それぞれの車種が持つ歴史や販売当時のイメージ等を含めて、セリフやデザインを組み立てています。イラストとゲームだけでは語りきれないクルマの良さは、ご自身の目で見て、肌で感じて、クルマと車なごの両方を好きになっていただけたら嬉しいです。
▼車なごコレクションのダウンロードは以下からどうぞ!
AppStore /Google play / 楽天アプリ市場
▼前回記事はこちら
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