【ahead femme×オートックワン】-ahead 10月号-「オンナにとってクルマとは vol.13 オープンカー心得」
- 筆者: まるも 亜希子
オープンカー心得
秋風が心地いい季節になると、オープンカーに乗りたくなる。
女性にとってオープンドライブの旬は、春より秋、夏より冬だ。秋の陽射しは瞳にやさしいし、冬は空が澄みわたる。
春もいいけれど、たくさんの花粉が飛ぶのがタマにキズ。夏は近頃、日本全国どこでも亜熱帯気候のようだから、あまり心地いいとは言えない。冬はさすがに、雪が降ったら屋根を開けておけないし、やっぱり秋がベスト、ということになる。
しかし、女とオープンカーの関係は、そう簡単なものではない。
20代の頃に、4年間ほどオープンカーと共に暮らした経験から、万全な準備をし、時と場所を選んで走らないと、ヒドイ目に遭うことはよく分かっている。
準備の基本は、熱(紫外線)・風・汚れ(砂埃や排気ガス)・視線の4つへの対策だ。1年中、肌が出ているところに日焼け止めを塗るのはもちろん、瞳を守るためのサングラスも必需品。昼間なら直射日光を遮るキャップやバンダナがあるといいし、最近のオープンカーは風の巻き込みが少ないとはいえ、長い髪は束ねた方がいい。
そしてできれば、白い服は避ける。長い時間走る時には、とくに服装に気をつけたい。上から何が降ってくるかわからないし、クルマが巻き上げる埃は相当なもの。まして、トラックやバスの後ろで渋滞になんてハマった日には、排気ガスを頭から浴びる気分だ。帰宅してから鼻の穴を見ると、とんでもない汚れかたに唖然とする。それに、朝と昼と夜では気温の上下があるから、長袖と半袖の重ね着など、調節できる服装が便利だ。
また、これは女性ならではの対策だろう。視線から自分を守ることも忘れずに。やはりオープンカーは、男性が乗っているよりも、女性が乗っている方が目立ってしまう。
だから常に「見られている」という意識を持つのはもちろん、スカートを履くなら前後左右だけでなく、上からの視線に注意したい。バスに乗っている時など、オープンカーが隣の車線に停まると、どうしても車内は丸見えになる。女性として残念な姿は見せてほしくないもの。運転中でも定期的にスカートの裾を直すなど、いつも以上にケアが必要だ。
女がオープンカーに乗るのって、はっきり言って面倒なこと。でもそれでもオープンカーに乗り、周囲に美しいと思わせる女性は「本物」だ。
【ahead femme×オートックワン】とは
一歩踏み出すためのCer&Motorcycle Magazine「ahead」。
そして、そのなかでもクルマ&バイク専門誌としてはめずらしい女性向けのコーナー「ahead femme」とオートックワンがコラボレーション。クルマやバイクが持つ独特の世界観を「ahead femme」では“ふつうの女性”という視点で表現。
そんな「ahead femme」から、オートックワンでは毎月一部のコンテンツを抜粋してご紹介していきます。