シボレー、ボルトに8年/10万マイルのバッテリー保証を標準付与

シボレー ボルト

シボレーは、電気自動車「ボルト」のリチウムイオンバッテリーに対して、世界初となる8年/10万マイル保証が標準で付与することを発表。これは電気自動車のバッテリー保証としては、自動車業界で最長かつ最も総合的な保証であり、オーナー変更の際も無償で引き継がれる。

GMのグローバル・エレクトリカル・システム担当執行取締役、ミッキー・ブライは、「シボレー・ボルトのバッテリー性能はGMの性能目標を大きく超え、生産開始が目前に迫っている。GMのユーザーは、ガソリンへの依存度を減少させるためのテクノロジーに対して積極的な理解を示しつつある。GMもこれまでに例のない8年/10万マイル保証を付けることで、商品価値、安全性、品質、性能、信頼性に対する最高レベルの基準をユーザーに積極的に提供しようとしている」と語った。

ボルトの総合バッテリー保証は161個すべてのバッテリー構成部品(内95%はGMが設計、開発)に対して適用され、さらに、温度管理システム、充電システム、電気駆動システムも保証の対象となっている。

ボルトはバッテリーの充電切れを気にすることなく、無制限にあらゆる気象・温度条件、走行条件で走行することのできる唯一の電気自動車である。航続距離は340マイルで、常時電気で走行する。走行開始から40マイルまでは16kWhのリチウムイオンバッテリーに蓄積された電気のみで走行し、燃料を消費せず、排気ガスも排出しない。リチウムイオン電池に充電されたエネルギーが少なくなると、エンジン/ジェネレーターが走行を中断させることなく稼働を開始し、満タンの状態でさらに300マイル走行することができる。

この先進のリチウムイオンバッテリーは、シボレーユーザーの期待に応える商品価値、安全性、品質、性能、耐久性、信頼性を実現したものである。バッテリーの主な特長は以下のとおり。

・ 最適な熱制御による耐久性と信頼性: ボルトは極低温/極高温に対する耐久性を持つ、唯一の量産電気自動車である。バッテリーは、-25℃から+50℃まで広範囲の温度に渡り、充電時の信頼性が確保されるようになっている。低温時には、バッテリーがヒーターによりあらかじめ加熱され、最大限の出力性能で充電される。バッテリーにとって最も過酷な条件である高温時には、充電中にバッテリーが冷却される。走行中、この水冷温度制御システムへの電力は、バッテリーまたはエンジン/ジェネレーターによって供給される。

・ 安全性/性能の診断システム: ボルトのバッテリー制御システムは常時、バッテリーの最適動作をリアルタイムで監視している。500以上の診断プログラムを1秒間に10回実行することでバッテリーパックの状態を常時監視しており、診断プログラムのうち、85%はバッテリーパックが安全に動作しているかを監視し、残りの15%でバッテリー性能と残容量を監視している。

・ バッテリーセル設計と化学構造の最適化による性能と効率:GMによるプリズマティック(角形)セル設計とLG化学のマンガンスピネルリチウムイオン化学構造により、適切に温度が管理され、長寿命、高出力のバッテリーセルが実現している。これにより、車両の加速性能と回生ブレーキ性能が向上し、走行効率が改善された。

・ エネルギー制御による耐久性の確保: 過充電や過放電はバッテリー寿命を短くする。ボルトのエネルギー制御システムは、バッテリーの過充電や過放電を防止する仕組みを持つ。バッテリーには満充電と完全放電の領域に「緩衝領域」が設けられ、長寿命を実現している。

試験による耐久性、信頼性、安全性、性能の確保

ボルトのバッテリーパックと9個のモジュール、288のセルに対しては2007年以降、100万マイル/400万時間をかけて検証試験が行われた。開発、検証、試験チームは何千もの仕様をクリアし、ボルトのバッテリー構成部品について、それぞれ検証を行った。

試験では、振動、温度変化、急激な回転を伴う過激な走行サイクルを繰り返し、回路短絡、腐食、ホコリ、衝撃、水没、衝突/貫通、極端な温度変化などを検証した。

生産開始準備完了

GMのブラウンズタウン・タウンシップ工場は1月から試作バッテリーの生産を開始しており、間もなく量産バッテリーの生産を開始する予定である。

ブラウンズタウン・バッテリー工場の工場長、ナンシー・ラウベンタールは、「出荷に向け急速に準備が進んでおり、発売に合わせ予定どおり生産開始される見込みだ。昨年8月、工場の建設開始を発表し、1月には初めてのバッテリーパックの完成品を製造した。現在、試作バッテリーの生産が終了段階にあり、近日中にシボレー・ボルトの量産バッテリーの生産が開始され、車両が今年末にはディーラーの店頭に配送される予定」と語った。

昨年、米国エネルギー省は28の州から45の企業、大学、機関を選定し、電気駆動システム、バッテリー製造、輸送機器の電気駆動化に向けて、合計20億ドル以上の助成金を支給した。GMのブラウンズタウン工場も、その支給先の1つであり、支給先の半数近くは、ミシガン州にあるバッテリーセル、バッテリー/素材製造工場に対するものであった。

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筆者
樺田 卓也 (MOTA編集長)
監修者樺田 卓也 (MOTA編集長)

自動車業界歴25年。自動車に関わるリテール営業からサービス・商品企画などに長らく従事。昨今の自動車販売業界に精通し、売れ筋の車について豊富な知識を持つ。車を買う人・車を売る人、双方の視点を柔軟に持つ強力なブレイン。ユーザーにとって価値があるコンテンツ・サービスを提供することをモットーとしている。

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