ルノー・日産、英国ミルトンキーンズ市とEV促進のためのパートナーシップを締結
ルノー・日産アライアンスは22日、英国ミルトンキーンズ市議会と、同市における電気自動車(EV)と充電インフラの導入に向けてロードマップを策定するための最終的な合意に達したと発表した。これは、将来的にミルトンキーンズ市において環境に配慮した交通手段を実現するための重要なマイルストーンとなる。
今回の合意は、低炭素への取り組みにおいて英国内外で先導的立場を目指すミルトンキーンズ市の低炭素生活計画(Low Carbon Living agenda)に基づく。同市は昨年、英国全土に自動車用の充電設備ネットワークを構築するというジョインド・シティーズ計画(Joined-Cities Plan)に参加することを発表している。また、本年、同市議会は、英国政府が推進している充電インフラの設置を支援するプラグインプレイス構想(Plugged-in-Placed scheme)により3,000万英ポンドの財政支援を受けている。
本合意では、充電設備ネットワークの設置を支援するというミルトンキーンズ市議会の取り組みと、市民が購入できるEVを提供していくというルノー・日産アライアンスの取り組みが具体的に示された。これに基づき、同市議会は、市内の公的機関および民間施設430箇所および最大2,000世帯へのEV充電設備の設置を推進していく。また、EVに買い替えることで、無料充電や市中心部の充電スポットでの無料駐車などの優遇措置が受けられるほか、EV購入時に最大5,000英ポンドの政府補助金を受けることができる。
ルノー・日産アライアンスは、今回のミルトンキーンズ市との合意に基づき、英国でのEV購入に関して、同地域からの購入リクエストを優先させることを約束した。
日産は、世界初のグローバル市場向け量販型EVである「日産リーフ」を投入する予定である。「日産リーフ」は、2010年後半に日本、米国および欧州の一部で発売される。ミルトンキーンズ市での発売は2011年初頭となる予定である。リチウムイオン電池を動力源としEV専用に設計された「日産リーフ」は、一回のフル充電で160km(米国のLA-4モードで100マイル)を航続し、大人5人が快適に乗車できる中型ハッチバックである。
日産インターナショナル社の欧州R&D部門SVPである中畔邦雄は、「私たちは、ミルトンキーンズ市議会が、EV用の充電設備設置のために政府から資金援助を得るという決定をしたことを高く評価している。本日の合意は、地方政府と、ルノー・日産アライアンスのような電気自動車メーカーが協力することで、EVを成功させるための最適な枠組みを作り出すことができるということを証明している。」と、述べた。
ルノーのゼロ・エミッション電気自動車の投入は、2011年半ばから開始され、まずは、手頃な価格のZ.E.モデル4車種の中の2車種である小型商用車カングー バン Z.E.と2人乗りのシティーカーであるトゥイジーZ.E. が発売される。2012年には、4ドアのフリューエンス Z.E.、5ドアの超小型車ゾエZ.E.の販売も開始される。
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