三菱 新型 ミラージュ「1.2G」(1.2リッター搭載モデル) 試乗レポート/まるも亜希子(3/3)
- 筆者: まるも 亜希子
- カメラマン:茂呂幸正
内外装の質感向上だけではなく、走りの安定感がミラージュの価値を高めた
そして今回、エンジン以外での変更点としては、まず外観にフロントフォグランプ、サイドターン付ドアミラー、15インチタイヤ&アルミホイール、可倒式ショートアンテナを採用。カラーにもチタニウムグレーメタリックという新色が加わって、大人に響く落ち着き感がプラスされた印象だ。
その落ち着き感は乗り味にも通じていて、15インチタイヤとともにフロントスタビライザーも採用され、明らかに高速道路での安定感がアップ。といっても硬いスポーティな感じになったのではなく、カーブなどでもちょっとソフトなロールを持たせつつ、最後にはガチッと抑えるような、フランス車風味の乗り味が、さらにバランスよく磨かれたと感じる。
また、運転していて前後左右が見やすい視界の良さ、シンプルなスイッチ類や操作系の配置は従来と変わらないものの、パワーウインドウスイッチやシフトパネルがピアノブラック調になっていて、それだけでインテリア全体のクラス感がアップした印象。それに、本革巻になったステアリングホイールやシフトノブの感触が、じんわりと満足感をもたらしてくれる。
ちょっと”オトナ”になったミラージュ 1.2G
こうして試乗してみて、もし通勤などで毎日20~30kmくらい走る人や、子供や友人を乗せることが多い人、週末はちょっと遠出をしたい人などには、私は迷わず1.2リッターを薦めたい。「とはいっても、やっぱり燃費が重要」という人は1.0リッターモデルでもいいけれど、装備がほぼ同等の「1.0G」と「1.2G」の価格差は64800円。1.2Gにはフォグランプとアルミホイールが付くし、エコカー減税が免税になるのも同じだ。現時点であまり無責任なことは言えないけれど、試乗した感触では高速道路などを頻繁に使う人なら、実用燃費はもしかしたらほとんど差がなくなるのではないか、とも予想できる。
そして、排気量でのライバルは「日産 ノート」や「スズキ スイフト」、キャラクター的なライバルは「トヨタ パッソ」や「日産 マーチ」などとなるけれど、価格に対する15インチアルミやフルオートエアコンといった装備内容の充実度は、ミラージュはなかなかいいセンを突いている。
1.2リッターエンジン搭載で、バランスよくちょっと大人になった新生ミラージュ。男女問わず、納得して乗れるエコ・コンパクトになっている。
[レポート:まるも亜希子]
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三菱 新型 ミラージュ「1.2G」 主要諸元
全長x全幅x全高:3710x1665x1505mm/ホイールベース:2450mm/車両重量:890kg/駆動方式:前輪駆動(FF)/乗車定員:5名/エンジン種類:「3A92 MIVEC」直列3気筒 DOHC 12V ガソリンエンジン/総排気量:1192cc/最高出力:78ps(57kW)/6000rpm/最大トルク:10.2kg-m(100N・m)/4000rpm/トランスミッション:INVECS-III CVT(自動無段変速機)/燃料消費率:25.0km/L[JC08モード燃費]/タイヤサイズ:175/55R15/メーカー希望小売価格:1,445,040円
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